米国で抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許成立 ファンペップ

 ファンペップは21日、同社が開発中の抗体誘導ペプチド「FPP003」について、物質特許が米国で成立し、20日に米国特許商標庁(USPTO)から特許公報が公表されたと発表した。
 同特許は、FPP003の用途(対象疾患)にかかわらず、物質そのものを広く保護するもので、主な概要は次の通り。
 ◆発明の名称:疾患の要因となる生体内タンパク質を標的とするコンジュゲートワクチン(CONJUGATE VACCINE TARGETING A DISEASE-CAUSING BIOLOGICAL PROTEIN)
 ◆出願人:大阪大学、ファンペップ
 ◆特許番号:10,980,876
 なお、ファンペップは、同特許について大阪大学から独占的な実施権の許諾を受けており、FPP003の物質特許は、日本及び欧州等にも出願している。
 抗体誘導ペプチドFPP003の標的タンパク質IL-17Aは、様々な炎症性疾患の病態に重要な役割を担っている。先行する抗IL-17A 抗体医薬品は、尋常性乾癬、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎及びX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎等の幅広い疾患を対象に薬事承認を取得している。
 FPP003についても、日米欧等での世界展開を視野に入れて開発を進めており、オーストラリアで尋常性乾癬を対象疾患としたP1/2a相臨床試験を、強直性脊椎炎を対象疾患とした前臨床試験を進めている。
 FPP003は、大日本住友製薬との共同研究により創製した開発化合物であり、同社との間で北米での全疾患を対象とする独占的開発及び商業化権に関するオプション契約を締結している。
 抗体誘導ペプチドは、患者の体内で抗体産生を誘導することで治療効果が期待できるペプチドワクチンである。バイオ製造施設で製造する抗体医薬品とは異なり、化学合成で製造することが可能なため製造コストを抑制できる。
 さらに、投与後は患者様の体内で免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生するため、薬剤投与間隔も長いことが期待される。
 これらの特徴により、ファンペップでは、高額な抗体医薬品に対して医療費を抑制できる代替医薬品として抗体誘導ペプチドを開発し、先進国で深刻化する医療財政問題の解決や患者の負担軽減に貢献していく考えを示している。
 ファンペップは、抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術の保有を強みとし、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究によって様々な疾患を対象とする抗体誘導ペプチドの創薬研究を行っている。
 同特許成立は、当期業績に影響を与えるものではないが、米国での同特許の実施について独占排他権が認められたことを意味し、FPP003開発プロジェクトを強力にサポートするものである。

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