ミネラリス社導出の新規作用機序降圧剤 FDAが新薬治験申請受理  田辺三菱製薬

田辺三菱製薬は8日、ミネラリス社(本社:米国ペンシルベニア州)に対し、田辺三菱製薬が創製し開発中のアルドステロン合成阻害剤「MT-4129」を導出し、今回、ミネラリス社がFDAより新薬治験申請を受理されたと発表した。
 田辺三菱製薬が実施したMT-4129(ミネラリス開発番号:MLS-101)P1臨床試験は、健康被験者において実施し、安全性および忍容性のプロファイルを示し、アルドステロンを選択的に減少させた。
 アルドステロンは、高血圧患者における高血圧症の一因であることがわかっており、これらの患者における治療のターゲットとなっている。
 MT-4129は、高い選択性を有するアルドステロン阻害薬で、ミネラルコルチコイド受容体を阻害せず、CYP11B2経路を選択的に阻害することで、コルチゾールのような他のホルモンに影響を及ぼすことなく、血漿アルドステロン濃度を有意に低下させる。
 健康被験者を対象としたP1相臨床試験では、アルドステロン低下作用が検証され、安全かつ忍容可能な臨床プロファイルが示された。
 ミネラリス社は、投資会社であるキャタリス パシフィック社(Catalys Pacific)が設立した高血圧におけるベストインクラスの新薬開発に取り組むバイオ医薬品会社だ。同社では、FDAより新薬治験申請を受理されたことで、MT-4129の高血圧症治療薬としてのP2相臨床試験をまもなく開始する予定である。
 田辺三菱製薬は、自社創製パイプラインにおいて、自社での開発だけでなく、適切なパートナーへの導出も選択していくことで、グローバルでの開発および商業化による製品価値の最大化を図り、より早く世界の患者に新たな治療の選択肢を提供できるよう努めていく。

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