現会長の河上英治氏を次期会長候補に選出 京都府薬総会

河上会長

 京都府薬剤師会は27日、同会館で令和2年度第17回臨時総会を開催し、次期会長候補に現会長の河上英治氏を選出した。河上氏は、6月に開かれる定時総会での承認を得て次期会長に就任する。
 また、「withコロナ、afterコロナを見据えた体制整備の推進」、「改正薬機法など薬剤師を取り巻く環境への的確な対応」を基本に作成された2021年度事業計画や、予算も承認された。
 開会のあいさつで河上会長は、「新型コロナ感染予防ワクチン接種は、医療従事者から始まる。それに続く高齢者へのワクチン接種では、各地域において薬剤師がワクチン充填などの業務に積極的に協力するようお願いしたい。京都府薬も支援していく」と呼びかけた。
 また、2021年度事業計画を作成するに当たっての基本的な考え方として、薬局薬剤師では、“継続的な服薬管理”や8月1日からスタートする“地域連携薬局”、“専門医療機関連携薬局”の認定など、「薬機法改正への的確な対応」を挙げた。
 一方、病院薬剤師は、医師の過重労働が社会問題となっている中、「“タスクシフティングへの対応”を根底にしている」と強調。新型コロナ対策は、「僅々の課題であるため、すでに動いている」と報告した。
 2021年度予算は、収入合計2億2116万円、支出合計2億7116万円。収支差額の5000万円は、前期繰越収支差額で補填する。
 事業計画は、目指すべき姿として「患者本位のより良い医療の実現」を掲げ、「連携強化」、「薬局強化」、「病院強化」、「職能の充実」、「組織強化」を大きな5本柱(大項目)としている。
 5本柱の下に、中・小項目を設定しており、それぞれの所管委員会が密に連携して目標達成に向けた実効性のある執行案を作成・実施する。各5本柱の中項目は、次の通り。
 ◆連携強化=「外来通院時、入退院時、在宅時の情報共有」、「医療安全の強化」、「感染対策の強化」、「生涯研修・人材育成の強化」など。
 ◆薬局強化=「かかりつけ薬剤師・薬局機能強化」、「地域医療における多職種との連携強化」など
 ◆病院強化=「人材育成・病棟薬剤業務の充実」、「入退院支援・医療連携の強化」、「薬剤師確保・地域偏在への対応」
 ◆職能の充実=「健康福祉行政、公衆衛生への関与」、「地域薬剤師活動の充実」など
 ◆組織強化=「薬剤師会の組織・機能の強化」、「財政基盤の安定化」、「DI機能の強化」、「学校薬剤師の機能強化」など
 また、コロナ禍への対応では、「Webによる会議・研修体制の確立及び状況変化に応じた充実・強化」、「感染防止に必要な資機材の確保」などを実施する。
 時限的、委員会横断的事業等について、外部の有識者を加えた意見交換を行い、その結果を参考に理事会が事業内容を決定するために設置された「総合戦略会議」では、2021年度は、新たに「コロナ対応PT(プロジェクトチーム)」及び「見える化PT」を設置。既存のPTについては、時代に応じた改変を実施する。
      

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