国内の糖尿病治療薬4 剤を帝人ファーマに販売移管・製造販売承認承継  武田薬品

 武田薬品は26日、同社の糖尿病治療薬「ネシーナ」、「リオベル」、「イニシンク」、「ザファテック」の4剤を帝人ファーマに販売移管するとともに、日本における製造販売承認及び関連資産を譲渡する資産譲渡契約を、同日、帝人及び帝人ファーマとの間で締結したと発表した。
 武田薬品は、現在、主要な5つのビジネスエリア(消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ニューロサイエンス)で最先端のイノベーションを追求しており、革新的な医薬品を研究開発する取り組みを進めている。今回の譲渡対象製品は、今後も患者のニーズを満たす重要な役割を担うものの、同社の長期的成長を牽引する主要ビジネスエリアの製品には該当しないため今回の譲渡契約に至った。同資産譲渡の概要は、次の通り。
(1)同譲渡対象製品の直前事業年度における売上高
308億円(2020年3月期における日本国内における売上高)
(2)同資産譲渡の価額
1330 億円
 同資産譲渡の価額には製品在庫の譲渡価額が含まれている。また、同資産譲渡の価額は、同資産譲渡の実行日時点での製品在庫の金額により調整が行われる予定。
 岩﨑真人武田薬品取締役ジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデントは、「本譲渡により、日本において、主要な5つのビジネスエリアにおける革新性の高い医薬品提供にさらに注力していく」と強調。 さらに、「当社は、帝人ファーマと緊密に連携し、これらの価値ある医薬品を引き続き製造して帝人ファーマに供給するとともに、“日本の、そして世界中の人々の健康と輝かしい未来に貢献する”という当社の企業理念実現のために邁進したい」と述べている。
 武田薬品は、引き続きポートフォリオの最適化に向けた取り組みを継続するとともに、同資産譲渡で得られる資金を負債の減額に充て、2021 年度から 2023 年度に純有利子負債/調整後 EBITDA 倍率を2倍にする目標に向け、レバレッジ低下をさらに加速させていく。
 同社は、2019 年1月以降現在まで、同件を含め12案件で合計最大約 129 億米ドルの売却について公表しており、100億米ドルの売却目標額をすでに上回っている。

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