武田薬品は1日、6月に公表した一部製品ポートフォリオのCelltrion社への譲渡を完了したと発表した。同譲渡には、武田薬品Growth & Emerging Markets Business Unitの管轄であるアジア・パシフィックで販売されている医療用医薬品および一般用医薬品18製品が含まれ、譲渡対価はマイルストンを含め最大2億7800万米ドルになる。
譲渡対象のポートフォリオには、循環器領域、糖尿病領域、一般内科領域における様々な医療用医薬品および一般用医薬品が含まれており、オーストラリア、香港、マカオ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾およびタイで販売されている。
これらの製品は、販売されている国・地域で患者の主要なニーズを満たしているものの、同社のグローバルでの長期的成長を牽引する主要ビジネスエリアには該当しない。同譲渡の一環として、武田薬品は、製造供給契約に基づき、引き続き譲渡対象の製品群を製造し、Celltrion 社に供給する。
武田薬品は、同譲渡で得られる資金を引き続き負債の減額に充て、2021年度から2023年度に純有利子負債/調整後EBITDA倍率を2倍にする目標に向け、レバレッジ低下をさらに加速させていく。
武田薬品は、昨年1月以降現在まで、売却合意した案件を含め10案件で合計最大約113億米ドルの売却について公表し、100億米ドルの売却目標額を超過した。主な内訳は、次の通り。
武田コンシューマーヘルスケア株式会社をThe Blackstone Group Inc. とその関係会社が運用するファンドが管理するOscar A-Co 株式会社に約2420 億円(23 億米ドル)で譲渡する契約を締結
Growth & Emerging Markets Business Unitが管轄する、その他のノン・コア資産を合計約17億米ドルで3社に譲渡する契約を締結
欧州における一般用医薬品およびノン・コア資産を約6億7000万米ドルでOrifarm社に譲渡する契約を締結
欧州およびカナダにおけるノン・コア資産を約5億6200万米ドルでCheplapharm 社に譲渡する契約を締結
フィブリノゲン配合組織接着・閉鎖パッチ剤 TachoSiを約3億5000万ユーロでCorza Health社に譲渡する契約を締結
譲渡が完了していない案件は、一定の法律上・規制上のクロージング条件を満たすことを前提に、2021年3月31日までに譲渡が完了する見込みである。