温室効果ガス排出量削減目標がSBTiの承認取得      武田薬品

 武田薬品は24日、同社の温室効果ガス排出量削減目標がScience Based Target initiative(SBTi)の承認を取得したと発表した。SBTiによる同承認により、武田薬品の目標は、世界の気温上昇を産業革命前レベルと比べて1.5℃の上昇に抑えるという目標を達成するための科学的根拠に基づいた水準であると評価されたことになる。
 SBTiは、カーボンディスクロージャープロジェクト(CDP)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)、国連グローバルコンパクト(UNGC)の共同イニシアチブ。低炭素経済への移行に向けた強力な手段として、科学的根拠に基づく目標設定を推進している。
 武田薬品では、これらの目標を達成するために、「省エネルギーおよび効率的なエネルギー利用を通じたエネルギー消費量の削減」、「事業活動における脱炭素化のための再生可能エネルギーへの投資」、「サプライヤーと協働し、サプライヤーからのGHG排出量削減支援」を目指している。
 さらに、武田薬品は、同社のコミットメントであるスコープ1、2、3 GHG排出量のカーボンオフセットの取り組みに関する助言を受けるために、外部の環境サステナビリティ専門家で構成される諮問委員会を設置する。
 武田薬品では、気候変動が感染症の拡大をはじめとする人々の健康に影響を及ぼすリスクがあることを認識し、環境問題への取り組みをビジネス上の優先課題として取り組んできた。同社は、2020年1月に新たなカーボンニュートラル戦略を公表し、2040年までに全社でGHG排出量をゼロにするカーボンニュートラルの達成を目指している。同社は、事業活動におけるGHG排出量をゼロにし(スコープ1および2)、サプライヤーと協働して自社のGHG排出量を大幅に削減する科学的根拠に基づく目標を設定し(スコープ3)、スコープ3の残りのGHG排出量を認証済みのカーボンオフセットにより達成する予定だ。

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