レルゴリクス 子宮筋腫で欧州医薬品評価委員会が承認勧告  大日本住友製薬

 大日本住友製薬は24日、レルゴリクス(商品名:ライエクオ)について、子宮筋腫を対象に欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)が承認勧告を受領したと発表した。対象疾患は、生殖可能年齢の成人女性における中等度から重度の子宮筋腫で、連結子会社のマイオバント(ニューヨーク証券取引所上場)が21日に公表したもの。
 欧州委員会は CHMP の承認勧告を審査し、約2カ月で同剤の販売承認申請に関する最終判断を行う予定。最終判断は、27の欧州連合加盟国すべてに加えて、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインに適用される。
 今回のCHMPの承認勧告は、レルゴリクス併用療法(レルゴリクス 40mg、エストラジオール 1.0mg、酢酸ノルエチンドロン 0.5mg)の2本の24週間の国際共同P3試験(LIBERTY1・2 試験)、1 年間の継続投与試験および最大2年間のランダム化治療中止試験で構成される LIBERTYプログラムにおける安全性および有効性に関するデータに基づくもの。 LIBERTY1およびLIBERTY2試験の結果は、本年2月にNew England Journal of Medicineに掲載された。
 マイオバント社とGedeon Richter社(本社:ハンガリー)は、昨年3月、同剤の子宮筋腫および子宮内膜症を対象とした欧州、ロシアなどの独立国家共同体、ラテンアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドにおける販売に関する独占的ライセンス契約を締結している。同契約に基づき、マイオバント社は、引き続き同剤のグローバル開発を主導し、Gedeon Richter社は同社のテリトリーにおける臨床開発、製造およびすべての販売活動を担当する。
 なお、レルゴリクスの子宮筋腫を対象とした米国での新薬承認申請は、FDAが審査中であり、審査終了目標日は本年6月1日である。

 ◆イタリア カタンツァーロのマグナグラシア大学准教授でLIBERTY試験治験医師のロベルタ・ベンチュレラ氏のコメント
 生殖可能年齢の女性の25%以上が子宮筋腫を発症する。この慢性疾患は、生活の質に重大な影響を及ぼし、長期治療を必要とする衰弱性の症状を引き起こす可能性があるが、現在、欧州では治療選択肢が限られており、多くの女性が症状を緩和するために手術を受けている。
 CHMP の承認勧告は、本剤が「子宮筋腫に伴う重度の経血と痛みに効果的に対処できる」患者さんと医師にとって重要な新しい治療選択肢となる可能性を示している

 ◆マイオバント社 CEO デービッド・マレク氏のコメント
 CHMP の承認勧告は、子宮筋腫の治療薬を提供するという当社のミッションを推進していく上で、重要なステップを意味している。承認されれば、子宮筋腫の新しい治療選択肢として Gedeon Richter 社から発売されることを楽しみにしている。

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