田辺三菱製薬は26日、ファーマフーズと、自己免疫疾患を対象として共同研究を進めてきた開発候補抗体の全世界における開発および商業化に関する独占的ライセンス契約を同日締結したと発表した。
同契約に基づき、田辺三菱製薬はファーマフーズに対して、契約一時金として3.2億円を支払う。また、今後開発段階に応じた開発マイルストンおよび上市後の全世界における販売額に応じたロイヤリティと販売マイルストンを支払う予定。
2018年10月に両社で開始した共同研究において、ファーマフーズ独自の抗体作製技術「アラジン テクノロジー」を用いて作製した、従来技術では抗体作製が困難であった自己免疫疾患の創薬標的分子に対する抗体を、田辺三菱製薬独自の抗体親和性技術を用いて改良し、各種動物モデルで評価することで、開発候補抗体を取得した。
同結果をもとに、田辺三菱製薬とファーマフーズは、独占的ライセンス契約を締結し、抗体医薬品としての開発段階への推進を決定した。
同契約締結により、田辺三菱製薬は、開発候補抗体の製造、開発および販売を、全世界で独占的に実施する権利をファーマフーズから取得する。
各経営者コメントは次の通り。
◆上野裕明田辺三菱製薬代表取締役社長
これまで両社で取り組んできた本抗体の研究成果に、強い自信を持っている。当社の重点疾患領域である免疫炎症領域において、本抗体を重点プロジェクトのひとつとして位置付けており、一刻でも早く本抗体を使った医薬品を開発し、患者さんに届けたい。
◆金武祚ファーマフーズ代表取締役社長
田辺三菱製薬は免疫炎症領域のリーディングカンパニーであり、最善のパートナーと契約締結した。当社は、アラジンテクノロジーを活用し、抗体医薬分野への参入を本格化する。今後も更に、当社のDrug Discovery Center(創薬研究所)において、新たな研究を推進していく。