三和化学FUKUSHIMA工園の事業譲渡契約を締結 武州製薬

 武州製薬は30日、三和化学FUKUSHIMA工園(生産能力:錠剤約10億錠、ゼリー剤約3400万カップ)の同社への事業譲渡契約を同日に締結したと発表した。
三和化学は、1985年に福島工場を竣工し、機能の拡充に伴い2001年にFUKUSHIMA工園に改称。自社固形剤の製造工場および受託製造工場のひとつとして、その役割を果たしてきた。
 これまで業界環境の変化に対応すべく、コスト削減などを進めてきたが、今後の新薬開発の方向性やグローバル化が進む業界環境などを総合的に検討し、世界多数の国々でGMP認証を取得している武州製薬に譲渡し、その高い技術力と生産オペレーション等を活かすことが最適との結論に至った。
 一方、武州製薬は、川越工場、美里工場の2工場体制に加え、2021年4月に中央運輸株式会社(スズケンの100%子会社)の物流センター内に加須パッケージングセンター(武州製薬の検査・表示・包装エリア)を設置し3生産拠点体制とした。今回、さらに工場を追加し、4生産拠点体制に拡張することになる。
 外資系製薬メーカーや国内大手製薬会社からの受託にも既に対応できている三和化学研究所FUKUSHIMA工園の譲り受けは、武州製薬にとって、品質及び安定供給の責任を果たしつつ、急速に拡大する需要に対応する製造キャパシティーを確保するための最適な方法であると判断した。
 現在、FUKUSHIMA工園で生産されている三和化学の製品については、武州製薬への製造委託を通じ、FUKUSHIMA工園で生産を継続する予定である。
 
◆磯野修作三和化学代表取締役社長のコメント
 本契約後、両社間で、品質・製造・技術など、幅広い分野でノウハウの融合が図られ、さらなる事業展開につなげられると確信している。
 また、これまでにスズケングループと武州製薬が築いてきたパートナーシップをさらに強化していけるよう、尽力していく。

◆髙野忠雄武州製薬取締役社長兼最高執行責任者(COO)のコメント
 武州製薬は、CDMOとして急速な需要の拡大に対応し、医薬品の安定供給に関する一層の役割を果たすべく、本契約の合意に至った。
 これを機に、FUKUSHIMA工園は武州製薬における重要な医薬品受託製造拠点の一つとしてさらなる成長ができるものと確信している。さらに、高品質な製造と安定的な供給を実現し、安心安全な医薬品をお届けすることで、世界のヘルスケア産業の発展と人々の健康に貢献したい。

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