タニタは、フィットネスクラブなど向けの業務用「全自動血圧計BP-910」を新発売した。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、フィットネスクラブの利用者は減少している。その一方で外出自粛やリモートワークによる運動不足から「コロナ太り」を感じている生活者は多く、コロナ収束後はフィットネスクラブの利用者拡大が見込まれる。
また、生活者が訪れる公共施設でも、住民サービスの一環として血圧計を設置する動きが活発になっている。
同品は、左右いずれの腕でも利用でき、リラックスした状態で測定できる。トレーニング機器と調和するスマートなデザインに仕上げるとともに、ダークグレーのカラーを採用。価格は35万円(税別)。フィットネスクラブや公共施設、健康経営に取り組む企業などをターゲットに年間300台の販売を計画している。
高齢の利用者層の増加を背景に、フィットネスクラブや公共施設などにおける血圧測定へのニーズが高まっている。運動前や日常的に血圧や脈拍を測定することで、からだの状態を把握できるほか、適切な運動強度を算出し、トレーニングメニューを最適化できるためだ。
また、高血圧の予防・改善には適度な運動が有効といわれており、血圧・脈拍の経時変化を見ることで、その効果を可視化が可能である。こうした現状を踏まえ業務用の血圧計を設置するフィットネスクラブなどが増加している。
今回発売する「BP-910」は、こうした動きに対応して商品化したもの。これまで血圧計の本体色は医療の現場に合わせたホワイトが主流だが、同商品はトレーニング機器などの色と調和するダークグレーを採用。また、軽量かつコンパクトな設計で、設置場所を選ばない。測定方式は、オシロメトリック方式で表示範囲は圧力0-299mmHg、脈拍30-200拍/分。本体サイズは、幅241mm×奥行き478mm×高さ324mm(突起部を含む)。重さは約5.5kg。
タニタでは、これまで展開してきた業務用体組成計に同商品を加えることで、フィットネスクラブなどの付加価値を高める総合的な提案を行っていく。
併せて家庭用商品だけにとどまらず、業務用商品を通じてフィットネスクラブや公共施設などのさまざまな場面で生活者の健康づくりをサポートしていく意向を示している。