2026年度1Q オルゴビクス・ジェムテサの⼤きな伸⻑等で順調な滑り出し 住友ファーマ酒井基行副社長

酒井氏

 住友ファーマの酒井基行代表取締役副社長執行役員は7月31日、2026年度第1四半期決算説明会で会見し、「オルゴビクス(進行性前立腺がん治療剤)とジェムテサ(過活動膀胱治療剤)の⼤きな伸⻑により、将来の見通す上で非常に重要である第1Qにおいて順調なスタートを切ることができて非常に良かった」と強調。「今年度の中間決算時には、株主還元(復配)についても話せるだろう」と語った。
 オルゴビクスについては、「カレンダーベースでは6月までに5億7000万ドル程度の売上を既に計上している」と報告。さらに、「この3カ月を経て10億ドルのマイルストーン達成がより確実になってきた」との見通しを示した。
 酒井氏は、iPS細胞由来パーキンソン病治療薬「アムシェプリ」の製造販売後臨床試験(P4試験)スケジュールにも言及。「順調に進んでおり、今年10月に第1例目、27年度には10例、28年度は10~20例の移植を計画している」と説明した。
 これに伴い、「京大病院では7月に被験者登録を開始した。P4は合計7施設で進めていく。今後、関東、関西、中部、東北の実施予定施設についても、受け入れ態勢の準備を進める」。なお、P4は、29年度前半に予定する35例全ての移植を完了する。
 住友ファーマの2026年度第1四半期業績(コアベース)は、売上収益1295億円(対前年同期比19.9%増)、コア営業利益181億円(同11.0%減)、営業利益182億円(同10.8%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益170億円(同51.7%増)となった。
  売上収益は、⽶国でのオルゴビクス・ジェムテサの⼤きな伸⻑等の伸⻑が、アジア事業の減収を上回り増収となった。利益面では、主にアジア事業の一部持分譲渡に伴い売上総利益率が低下した。2026年度1Qの研究開発費は114億円(同41.2%増)で、がん領域の臨床試験の加速および精神神経領域の推進により増加した。
 同四半期のオルゴビクスの売上収益は516億円(同57.6%増)。製品の臨床的優位性や患者⾃⼰負担に関する制度変更の浸透により、新規患者数が堅調に増加し1Qとして過去最高を記録した。
 加えて、主要市場である泌尿器科クリニックに加え、⼤学病院・ネットワーク病院を含むオンコロジー施設でも徐々にシェアが拡⼤。さらなる患者認知度向上と需要創出に向けDTC広告を推進する。
 ジェムテサの売上収益は302億円(42.1%増)。引き続きβ3市場が成⻑するなかでジェムテサは臨床的差別化を通しシェア拡⼤を継続した。
 処方箋枚数ベースでは競合品とほぼ同水準に到達。さらなる需要創出に向けた取り組みを強化・変化するペイヤー環境を⾒極めながら、アクセス拡⼤と価格最適化の両⽴を推進する。
 一方、国内営業では、本年6月19日、ノボノルディスクファーマと肥満症治療剤としてプロモーション提携中の「ウゴービ皮下注」がMASHに対する追加承認を取得した。
 日本国内におけるMASHの推計データは、患者数約370万人(人口の約3.0%)、直接医療費約1800億円、生産性損失約2.1兆円で、高いアンメットメディカルニーズを有するMASH領域において、日本初となる治療選択肢の提供が注目される。
 酒井氏は、「ウゴービの適応追加は、既存の肥満症領域に加えて新たな市場拡大に繋がっていく」と強調。その上で、「本剤が日本で初めてのMASHに対する承認薬ということで地道選択肢の拡充に向けて貢献したい。その一方で、当社の情報活動の対象領域の拡大にも繋がる」と述べた。
  

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