「セトメラノチド」 PWSに伴う重度肥満管理P2試験で好結果 リズムファーマ

 リズムファーマは24日、シカゴで開催された米国内分泌学会年次総会(ENDO 2026)において、プラダー・ウィリ症候群(PWS)患者を対象とした「セトメラノチド」を評価したP2試験の中間解析データを報告したと発表した。
 同社は、希少神経内分泌疾患の治療薬開発に注力するグローバルバイオ医薬品企業で、PWS は、身体的、精神的、行動的な問題を引き起こす希少な遺伝性疾患である。PWS の主な特徴は、通常2 歳頃から始まる絶え間ない空腹感である。世界中で約40万人に影響を及ぼしていると推定され、米国のPWS 患者数を1万2500人から1万6000 人、欧州でも同程度の患者数であると推定されている。
 さらに、PWS患者の80%から90%が過食症および肥満を併発していると推定されており、、これは約8500~1万2750人に相当する。現在、PWS に伴う極度の過食症を効果的に軽減し、安静時の基礎代謝量の低下に対処できる治療選択肢は限られている。
 P2試験では、6歳から23歳までのPWS 患者18 名が登録された。登録基準は、18歳以上の患者についてはBMI が30 kg/m2 以上、18 歳未満の患者については年齢・性別に応じたBMIが95パーセンタイル値以上であった。この52週間の試験は現在も進行中で、本年6月12日時点で17名の患者がセトメラノチドによる治療を継続している。
 2026 年5 月7 日をデータカットオフ日とした6ヶ月時点の解析結果において、セトメラノチドによる治療は、複数の臨床的に意義のあるエンドポイントにおいて改善が示された。主な結果は次の通り。

◆ 6ヶ月時点における小児および成人患者での一貫したBMI の減少:
・ BMI の平均減少率:−3.06%(N=17 例)

・ 成人患者におけるBMIの平均減少率:−3.11%(n=10)うち6 人が2.5%超のBMI減少を達成、4人が4%超のBMI減少を達成

・ 小児患者におけるBMIの平均減少率:−3.00%(n=7)

・ 小児患者におけるBMI z スコアのベースラインからの減少:−0.35(n=7)

・ 7 人の小児患者のうち5 人が、臨床的に有意なBMI z スコアの0.2 以上の低下を達成

  • DEXA スキャンによる体組成のデータが得られた16 人の患者において、セトメラノチドは除脂肪量の維持および脂肪量の減少を確認:

・ 16人の患者全体で、除脂肪量の平均増加は+0.74%、脂肪量の平均減少は−4.19%

・ 成人患者9 名のうち6 人で、脂肪量が5%超減少

・ 小児患者7名のうち5人で、除脂肪量が2.95%以上増加

・ 中等度から重度の過食症を有する患者において、臨床的に有意な過食症スコアの改善(Hyperphagia Questionnaire for Clinical Trials [HQ-CT] スコア7 点以上の減少と定義)が認められた

・ 中等度から重度の過食症(ベースライン時13 点以上)で試験に参加した10 人の患者のうち8人が、7点以上の臨床的に有意な改善を達成

・ 不安、情緒的苦痛、および行動の調節障害を測定するPWS Anxiousness and DistressBehaviors Questionnaire(PADQ)のスコアが改善

・ ベースラインスコアが 11 点超の 15 人の患者のうち、10 人が11 ポイント以上の臨床的に有意な改善を達成

・ 安全性および忍容性の結果は、セトメラノチドでこれまで観察されているプロファイルと一致

◆P2試験主任研究者のJennifer Miller氏()フロリダ大学医学部小児科内分泌学部門)の コメント
 PWSを抱える患者さんとその家族は、根本的なメラノコルチン4 受容体(MC4R)経路の機能不全により、重度の過食や肥満に直面しており、有効な治療選択肢は限られている。これらの結果は、MC4Rアゴニストが、BMI、過食スコア、体組成、および食事に関連する行動や不安といった結果において、持続的かつ長期的な改善をもたらす可能性を示している。
 また、重要なのは、HQ-CT スコアや不安の軽減、体重減少といったこれらの改善が、患者さんだけでなく、この疾患に伴う日々の課題に対処する介護者の負担を軽減する可能性を秘めている点である。

◆David Meekerリズムファーマ社会長兼最高経営責任者兼社長 (M.D.)のコメント
 「これらの結果は、MC4R アゴニストがこの重篤な疾患の根本的な生物学的メカニズムに対処する可能性を示しており、PWS を対象としたP3試験へ進むことへの確信を深めるものである。

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