
武田薬品のクリストフ・ウェバー社長CEOは13日、2025年度通期決算発表で会見し、「私は12年間武田薬品でCEOを務めたが、今回が最後の決算説明会となる。その間、当社は、真の研究開発主導のグローバル企業へと変革を遂げてきた」と振り返った。
その上で、「6月にはジュリー・キムが正式に社長CEOに就任するが、社員の献身的な努力によるこれまでの進化をさらに進めていくことで、次の武田は非常に明るいものになると考えている」とあいさつした。

続いてジュリー・キム氏が2025年度通期業績について、「我々が成し遂げた進化と今後のモメンタルの両方を反映する武田にとって重要な年であった」と定義。その理由を「堅調な業績、画期的なP3試験データでこれまでの道程が正しかったことが証明され、2026年、2027年の新製品上司に向けた体制を整えることができたため」と説明した。
さらに、「当社の成長戦略は、2つの成長段階(Horizon)を軸に構成されており、直近に控える上市を通じた競争力の強化と、新たな主力製品群への移行による成長を加速させることで、長期的な収益性ある成長と患者さんへの価値創出を実現していきたい」と抱負を述べた。
武田薬品の2025年度通期業績は、売上収益4兆5057億2000万円(対前年比1.7%減)、営業利益4087億6100万円(19.3%増)、税引前利益2601億8900万円(48.6%増)、当期利益192億2600万円(77.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 1917億6200万円(77.7%増)となった。
減収は、主に米国における「ビバンセ」(注意欠陥/多動性障害)の後発品の市場浸透による減収影響を引き続き受けことに因るもの。他の主要ビジネスエリアである消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ワクチンにおける売上収益は増収となった。
コア営業利益は、営業経費を節減しつつ、成長投資を行ったことで、AERベースで同0.8%増、CERベースで同0.9%減となった。財務ベースの営業利益は、AERベースで同19.3%の増益となった。調整後フリー・キャッシュ・フローは6845億円と見通し通りの着地となり、潤沢な期末キャッシュ残高となった。
2025年度は、オベポレクストン(ナルコレプシータイプ1)、rusfertide(真性多血症)、ザソシチニブ(尋常性乾癬)が重要なマイルストンを達成した。これらの開発品は、P3試験では良好な結果を得るとともに、オベポレクストンおよびrusfertideは規制当局への申請を完了し、上市準備を進めている。

2025年度通期業績を振り返って古田未来乃チーフフィナンシャルオフィサーは、「売上収益に逆風がある中でも、厳格な財務規律により、堅実な営業利益とキャッシュ・フローを創出した。同時に、今後の成長に寄与する新製品の上市準備およびパイプラインへの投資を重点的に配分した」と総括。
2026年度は、「成長に向けた変革を継続し、収益性を維持しながら直近に控える上市製品群の成功とその後に続くパイプラインの研究開発を着実に進めていく」と断言。加えて、「強固なキャッシュ・フローの創出と負債圧縮の推進により、成長加速に向けた長期的な投資を支え、競争力のある株主還元を行っていく」と語った。
2026年度業績予想は、次の通り。
売上収益4兆6400億円(対前年比3.0%増)、営業利益 4200億円(2.7%増)、税引前利益 2520億円(3.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1660億円(13.4%減)。
