ドライアイ点眼剤「ジクアホソルナトリウム」の製造販売承認を国内申請  参天製薬

 参天製薬は8月30日、ドイアイ点眼剤STN1008903(一般名:ジクアホソルナトリウム)について、同日、日本における製造販売承認の申請を行ったと発表した。
 STN1008903は、2010年から日本で販売している1回1滴、1日6回点眼の「ジクアス点眼液3%」を製剤改良し、点眼回数の低減を目的に開発した製剤だ。
 服薬遵守の低下をもたらす要因のひとつとして、服薬の難しさや煩わしさが挙げられる。ドライアイ治療の選択肢として推奨されている「ジクアス点眼液3%」の効果および安全性はそのままに、点眼回数を少なくした製剤を開発することで、臨床上のアンメットニーズを満たし、患者さんの点眼における負担低減に貢献するものと期待される。
 STN1008903の有効成分であるジクアホソルナトリウムは、P2Y2受容体アゴニストで、結膜組織に作用し、水分およびムチンを含む涙液の産生を促進するとともに、角膜上皮の膜結合型ムチンの発現・産生促進作用により、量的・質的の両面から涙液異常を改善し、眼表面を正常な環境に近づけて臨床上有用な薬効を発現する。
 ドライアイ患者を対象としたSTN1008903の有効性については、日本で実施したP3試験(多施設共同無作為化二重遮蔽並行群間比較試験)において、フルオレセイン染色液による角膜上皮の染色度(スコア)の変化量がプラセボ点眼液より優れることを検証し、角膜および結膜上皮障害の改善が確認されている。また、重篤な副作用は眼局所、全身ともに認められていない。

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