デュピクセント 水疱性類天疱瘡に対する適応追加承認取得 サノフィ

 サノフィは23日、「デュピクセント」(一般名:デュピルマブ、遺伝子組換え)について、水疱性類天疱瘡に対する適応追加承認を取得したと発表した。
 水疱性類天疱瘡は、自己免疫性の表皮下水疱を生じる稀な疾患で、日本では指定難病とされている。全身に強い痒みや水疱、紅斑、びらん、痛みを伴い、再発を繰り返すため、患者の日常生活に深刻な影響を及ぼす。
 主に高齢者に発症し、標準治療にはステロイド薬や免疫抑制薬が使用されるが、長期使用による合併症や副作用への影響が指摘されている。
 デュピクセントは、2型炎症において中心的な役割を果たすタンパク質である IL-4 および IL-13 の作用を阻害する、完全ヒト型モノクローナル抗体製剤である。2型炎症は、これまでにデュピクセントが承認を取得している適応症と同様、水疱性類天疱瘡の病態に重要な役割を果たしていることが明らかになっている。
 今回の承認は、中等症~重症の成人水疱性類天疱瘡患者106名を対象としたP2/3相無作為化二重盲検プラセボ対照試験 ADEPT試験結果に基づくもの。被験者はプラセボ群とデュピクセント群に1:1で割り付けられ、治療開始時より経口ステロイド薬(OCS)を基礎治療として投与された。
 治療期間中は、全ての被験者について治験実施計画書で定義した OCS 減量レジメンに従い、デュピクセント投与開始後6~16 週にかけて疾患活動性が2週間コントロールされていればOCSの漸減を進めた。
 主要評価項目である36週時に寛解持続を達成した患者の割合は、デュピクセント群は18.2%、プラセボ群は4.0%であった(p=0.0250)。寛解持続の達成は、16週までに完全寛解かつ OCS漸減を完了し、36週までの投与期間中に再燃が生じることなく、レスキュー療法を必要としないと定義した。
 安全性データは、これまでデュピクセントで確立されている安全性プロファイルと同様であった。なお、水疱性類天疱瘡の適応症について、2025年3月に同剤は希少疾病用医薬品に指定されている。

◆氏家英之北海道大学 大学院医学研究院皮膚科学教室教授のコメント
 水疱性類天疱瘡を適応症とするデュピクセントの承認は、治療における重要な進歩である。高齢患者さんが多く、かつ長期治療を要する本疾患においては、既存治療による合併症や副作用の管理が大きな課題であった。デュピクセントという新たな治療選択肢により、患者さんの生活の質に貢献することを期待している。

◆名川隆志サノフィのスペシャルティケアビジネスユニット Alliance Immunology Franchise フランチャイズヘッドのコメント
 水疱性類天疱瘡治療において初めての生物学的製剤となるデュピクセントの承認により、日本の患者さんに新たな治療選択肢をお届けできることを光栄に思う。私たちは、引き続き医療従事者の皆様と共に、患者さんに最適な治療を提供できるよう努めていきたい。

タイトルとURLをコピーしました