アッヴィは13日、ウパダシチニブについて、尋常性白斑を対象とした適応追加承認を厚労省に申請したと発表した。ウパダシチニブは 1 日 1 回経口投与する低分子のヤヌスキナーゼ(JAK) 阻害剤で、現在、日本ではアトピー性皮膚炎を含む8つの適応症に対する治療薬として承認を取得している。
今回の申請は、尋常性白斑のうち、非分節型白斑(NSV)患者を対象とした国際共同P2試験(M19-051試験)、国際共同P3試験(M19-044試験)結果に基づくもの。
尋常性白斑は、皮膚の色素化を担うメラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で減少・消失する後天性の疾患である。尋常性白斑の患者のうち84%を占めるとされるNSVは、体の両側に対称的かつ双方向に白い斑点が現れるのが特徴だ。
NSVは慢性自己免疫疾患であり、自己反応性の免疫細胞がメラノサイトを破壊することにより惹起するとされている。また、長期間安定した後でも予測困難な進行を起こしやすい傾向がある。
国内における白斑の罹患率は海外の罹患率と差異はなく、約0.5%–1%といわれている。約半数の患者が20歳より前に発症するとされ、男女の発症率に明確な差はない。
白斑は、美容上の問題だけではなく、患者にとって身体的かつ精神的健康に大きな影響を及ぼしうる疾患である。最大約70%の患者が抑うつや不安などの精神疾患または抑うつ症状を発症しているとの報告もあり、メンタルヘルス上の負担と関連していると考えられている。
白斑患者は、皮膚の病変を見られることを躊躇し外出や社会活動を控えることから社会的孤立に陥りやすく、社会生活や学業、就業などさまざまな場面において影響が生じる可能性がある。特に児童の場合、いじめやからかいなどを受けるケースもあり、成長期のアイデンティティ形成や同年代の友人関係に重大な影響を及ぼすことが報告されている。
尋常性白斑の疾患管理は、尋常性白斑の進行を抑制するか色素再生を図るかの目標を決め、それぞれに適した治療法を選択することが必要とされている。一方で、これらの目標を達成するために承認されている全身薬物療法はなく、新たな治療選択肢が求められている。
