トレムフィア 中等症~重症潰瘍性大腸炎寛解導入療法治療薬として適応追加承認取得 Johnson & Johnson

 Johnson&Johnsonは19日、トレムフィア(一般名:グセルクマブ、遺伝子組換え)について、中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)治療薬として適応追加承認を取得したと発表した。
 今回の承認により、トレムフィアは、UCとクローン病(CD)の導入および維持療法を提供する初めてのIL23p19阻害剤となる。
 今回の承認取得は、既存治療(チオプリン製剤またはステロイド薬)、生物学的製剤(TNFα阻害薬、ベドリズマブ)および/またはJAK阻害剤(トファシチニブ)で効果不十分もしくは忍容性が不良であった成人の中等症から重症の活動期UC患者さんを対象に、トレムフィアの皮下注導入療法の有効性と安全性を評価したP3相treat-through ASTRO試験(NCT05528510)結果に基づくもの。
 トレムフィアは、主要および副次的評価項目はいずれも、臨床的および内視鏡的評価のすべての指標および組織学的・内視鏡的粘膜改善(HEMI)において、プラセボと比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
 早期の症状改善が観察され、トレムフィアは、プラセボと比較して、早くも2週目に差が現れ、その差は24週まで持続4週間ごとに皮下注製剤でトレムフィア400mgを投与された患者では、12週時点で臨床的寛解(28% vs. 6%; p<0.001)と内視鏡的改善(37% vs. 13%; p<0.001)を有意に多く達成した。
 HEMIを達成した患者の割合は、トレムフィア群が30%だったのに対し、プラセボ群は11%。これらの結果は、以前にFDA承認を得た導入療法である200 mgの静脈内投与(IV)で得られた結果と一貫しており、当該 regimen ではプラセボと比較して臨床的寛解(23% vs. 8%; p<0.001)と内視鏡的改善(27% vs. 11%; p<0.001)を達成した。
 皮下注製剤と静脈内投与は、重症または難治性疾患のサブグループにおいても有効性が同等であり、両投与経路とも有効性の現れ始めるまでの時間は類似していた。24週時点で皮下注製剤による導入療法後に皮下注製剤による維持療法を行ったデータでも、臨床的寛解(100 mg: 34%、200 mg: 34% vs. 10%; p<0.001)と内視鏡的改善(100 mg: 39%、200 mg: 44% vs. 12%; p<0.001)において、統計学的に有意かつ臨床的に意義ある改善が示された。
 日本において、潰瘍性大腸炎は指定難病3のひとつです。患者数は約31万人と推定されており、増加傾向にある。トレムフィアは、日本で2025年3月に、「既存治療および生物学的製剤に効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性UCを有する成人患者」を対象に承認され、同年6月には、「既存治療および生物学的製剤に効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性CDの成人患者」を対象に適応追加承認された。
 今回の承認は、患者にとって新たな重要な節目であり、炎症性腸疾患を含む慢性免疫介在性疾患とともに生きる人々の生活を改善するための革新に対する同社の継続的な取り組みを象徴するものだ。

◆治験責任医師の久松理一氏(杏林大学医学部消化器内科学教授)のコメント
 今回の承認により、トレムフィアの皮下注射で治療を開始する新たな選択肢が生まれた。皮下注射による寛解導入療法は、これまで静脈注射導入療法の臨床試験で確認された安全性と有効性と一貫性を示している。静脈注射と皮下注射が導入療法で選択できることは患者さんの福音になり、また医療従事者の負担軽減にもつながる。

◆クリス・リーガーJohnson&Johnson Innovative Medicine Japan代表取締役社長のコメント
 今回、トレムフィアがUC治療において、皮下投与による導入および維持療法を提供する初めてのIL23p19阻害剤として承認を取得した。
 UCは、炎症性腸疾患のひとつで、大腸の粘膜に炎症が起きることによりびらんや潰瘍ができる原因不明の慢性疾患で、若い年齢での発症が多く、患者さんは学業や就労を続けつつ、治療を継続することが求められる。
 今回の承認により、トレムフィアが、就学・就労中UC患者さんにとって、学業・仕事と治療を両立・継続しやすい治療法の一つになると期待している。

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