オプジーボとヤーボイの併用療法 成人結腸・直腸がん一次治療で欧州委員会から承認取得 小野薬品

 小野薬品は25日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、結腸・直腸がん成人患者のファーストライン治療として欧州委員会から承認を取得したと発表した。
 対象は、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん(mCRC)成人患者。提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が23日に公表したもの。
 今回の承認は、本年初頭の学会で発表されたCheckMate-8HW試験の結果に基づくもの。これらのデータはBMSの欧州医薬品庁(EMA)への申請資料となった。
 同試験において、オプジーボとヤーボイの併用療法は、治験担当医師が選択した化学療法と比較して、2つの主要評価項目の1つである盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、病勢進行または死亡のリスクを79%低減した。
 免疫療法薬2剤による併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたデータと一貫しており、確立されたプロトコールによって管理可能であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。
 同承認により、オプジーボとヤーボイは、MSI-HまたはdMMRを有するmCRCのファーストライン治療薬として、欧州連合(EU)の27加盟国をはじめ、アイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーにおいて使用できるようになる。
 結腸・直腸がんでの承認に加えて、EUにおいて多くのがん腫でオプジーボをベースとする治療選択肢が承認されている。

◆BMSバイスプレジデント兼消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者のDana Walker氏(M.D.、M.S.C.E.)のコメント
 結腸・直腸がんは欧州における癌による死因の第2位であり、患者は病勢進行を遅らせる新たな治療選択肢を必要としている。治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん患者の約5~7%はdMMRまたはMSI-H腫瘍を有しているが、これらの患者は従来の化学療法によってベネフィットを得られる可能性が低く、一般的にその予後は不良である。
 今回のオプジーボとヤーボイの併用療法を承認するというECの決定は、欧州連合のこの患者集団にとって重要なマイルストーンであり、新たな治療選択肢を提供するという当社の使命を支持するものである。

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