2022年度(第6回)早石修記念賞」に新井洋由氏(東京大学医学系研究科) 小野薬品

新井氏

 小野薬品は19日、「2022年度(第6回)早石修記念賞」を新井洋由氏(東京大学医学系研究科 疾患生命工学センター 健康環境医工学部 客員研究員)に贈呈すると発表した。
 小野医学研究財団(理事長:川溿 和一十氏)が、11月30日開催の理事会で決定したもの。 新井氏者には、正賞(楯)、副賞 500 万円が贈られる。
 また、第35回(2022 年度)研究助成(助成額:1件200万円)は、浅野謙一氏(東京薬科大学生命科学部准教授)ら15 名、第31回(2022 年度)研究奨励助成対象者(満40歳以下、助成額:1件100万円)は、秋山央子氏(順天堂大学健康総合科学先端研究機構・医学部神経学講座[併任]特任助教)ら15名に授与される。
 第6回早石修記念賞の新井氏は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)理事、東京大学医学系研究科 疾患生命工学センター 健康環境医工学部 客員研究員。贈呈式および記念講演会は、来年6月10日に千里ライフサイエンスセンター(大阪)で執り行われる予定である。
 新井氏の研究業績は、「生体膜脂質の新たな代謝経路・機能の解明と関連タンパク質の同定」。生体の主要な脂溶性抗酸化物質であるビタミンEの特異的輸送タンパク質(αTTP)の精製・クローニングとその遺伝子変異がビタミンE欠乏症の原因であることを示した研究をスタートとして、膜脂質酸化の制御機構について独創的な成果を挙げてきた。
 さらに、膜リン脂質脂肪酸のリモデリングのメカニズム解明、膜リン脂質の機能解析など生体膜脂質に関して、その機能調節の鍵となる新規タンパク質の新規機能・パラダイムを世界に先駆けて次々と解明しており、膜リン脂質の機能異常が病態形成に関わることを明らかにした。
 これらの研究は、臨床や創薬に多大な影響を与え、新たな研究領域の開拓に至った。

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