日本歯科医師会は、全国の15歳~ 79歳の男女1万人を対象に実施した「歯科医療に関する一般生活者意識調査」結果を発表。
同調査により、10代〜30代の約半数が歯の痛み、口臭などの口腔トラブルでパフォーマンス低下を経験しており、10代・20代は、コミュニケーションや会話、人付き合いなどの対人関係への影響を不安視していることが判った。
同調査は、同会の広報活動の趣旨である「歯科医療に対する国民の認知度・理解度向上 」および「歯科医師や診療に対する評価・イメージの向上 」に向け、現状の歯科医療を取り巻く環境や生活者の意識を把握し 、今後の広報展開に役立てることを目的としたもの。2005年からほぼ隔年で実施しており、今回で10 回目の貯砂となる。同調査の概要、調査結果は次の通り。
【歯科医療に関する一般生活者調査概要】
◆実施時期 2024年9月11日~13日
◆調査手法 インターネット調査
◆調査対象 全国の15歳〜79歳の男女1万人
同調査では、仕事のみならず家事、学業においても歯や口の問題が原因でパフォーマンスが低下する状態を「 プレゼンティーズム 」と定義している。
【調査結果の概要】
◆歯や口の中のトラブルはプレゼンティーズムの要因に! 若い世代では対人関係に影響
・歯や歯や口の中のトラブルは、「 集中力 」「 生活全般の質 」「 コミュニケーション・会話 」「 人付き合い 」など日常生活でのパフォーマンス全般の低下に影響 。歯や口の中のトラブルは 、プレゼンティーズムの要因となっている 。
・若い世代では、「 コミュニケーション・会話 」「人付き合い」など対人関係に影響すると考える人が多い。
◆約4 割が歯や口の中のトラブルで日常生活のパフォーマンス低下を実感
・日本人の約4 割が「この 1 年間に歯や口の中のトラブルで日常生活のパフォーマンスが落ちたと実感 」 (41.6%)
・若い世代はパフォーマンス低下を感じる人が約半数(10代46.6%、20代45.9%、30代47.0%)と多い。
・パフォーマンス低下を感じる歯や口の中のトラブルTOP3、「歯の痛み」「歯に違和感を感じる」「口臭」。
・パフォーマンス低下を感じる期間、歯の痛みは「2~3日程度」(26.2%)、歯の違和感は「2~3日程度」(23.1%)と比較的短いが、口臭は4人に1人が「1年以上」(25.5%)もパフォーマンス低下状態に。
◆「口臭」や「ドライマウス」で歯科医療機関を受診する人は約1割
・パフォーマンス低下を感じる歯の痛み対策、約6割が「歯科医療機関を受診」(59.4%)している。
・口臭対策は「対策グッズを購入」(35.1%)や「やりすごした」(32.3%)。「歯科医療機関を受診」12.4%。
・口の中の渇き・ドライマウス対策は半数以上の58.4%が「やりすごした」状態で、「歯科医療機関を受診」は12.2%。
◆歯や口の中のトラブルによるパフォーマンス低下は「周りに言いにくい」
・「パフォーマンス低下の原因が口腔トラブルによるものだと周りに言いにくい」(39.7%)など、周りから指摘されるより自分自身で不安に感じる傾向に。男性や若年層に多い傾向に。