大日本住友製薬は27日、同社が製造販売するビグアナイド系経口血糖降下剤「メトグルコ錠 250mg」「メトグルコ錠 500mg」について、同日より自主回収(クラスⅠ)を開始したと発表した。
今般、厚生労働省から通達された依頼に従ってメトグルコの製剤および原薬を分析した結果、PTP包装品の複数のロットから管理指標を超える発がん性物質のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたため、管理指標を超えたロットおよび超えている可能性のあるロットのPTP包装品について、医療機関および特約店から自主回収をするもの。
厚生労働省の昨年12月9日付け事務連絡「メトホルミン塩酸塩における発がん性物質に関する分析について(依頼)」において、メトホルミン塩酸塩を含有する有効期限内の製剤および当該製剤に使用されている原薬についてNDMAの分析が指示されていた。
大日本住友製薬は、「原因は明確ではないが、メトグルコのPTPアルミ箔の錠剤接触面の印刷インクに含まれるニトロセルロース系樹脂由来の物質が、錠剤中の原薬に僅かに残留していた原料であるジメチルアミンと反応してNDMAが生成された可能性がある」としている。
NDMAは、発がん性物質で重篤な健康被害に至る可能性は否定できないが、これまでに同剤を服用した患者でNDMAに関連した重篤な健康被害等の報告は受けていない。