抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤「オータイロ」 進行・再発の非小細胞肺がんで国内製造販売承認取得 ブリストル・マイヤーズ スクイブ

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は24日、抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤「オータイロ」について、ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)を効能・効果として国内で製造販売承認を取得したと発表した。
 オータイロは ROS1 融合遺伝子によってコードされる ROS1 受容体チロシンキナーゼ(RTK)に対して阻害活性を有し、RTKを介した細胞増殖に関わるシグナル伝達を阻害することで抗腫瘍効果を示すチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)である。
 同承認は、ROS1、NTRK1~3または ALK 融合遺伝子陽性の進行固形癌患者を対象とした国際共同P1/2試験(TRIDENT-1試験)のうち、ROS1 融合遺伝子陽性の NSCLC 患者を対象としたP2相パートの各コホート(EXP-1~4)より得られた結果に基づくもの。
 なお、オータイロの「ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応判定に必要な ROS1 融合遺伝子の検出には、体外診断用医薬品「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル」(理研ジェネシス)を使用する。「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル」のオータイロのコンパニオン診断薬としての使用目的追加については、本年9月19日に厚労省より承認を取得している。

◆杉田真BMS研究開発本部長のコメント
 ROS1 融合遺伝子陽性 NSCLCはNSCLCの1~2%に存在する希少ながんであるが、たとえ希少であっても深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発・提供するという我々のミッションに基づき、有効な治療薬の開発に挑戦してきた。
 本日の承認により、治療を待ち望む ROS1融合遺伝子陽性のNSCLC患者さんとその家族に対して、この新たな選択肢によって貢献できることをうれしく思う。

タイトルとURLをコピーしました