エーザイは17日、日本において自社創製の抗てんかん剤「フィコンパ」の点滴静注用製剤を新発売したと発表した。
同剤は、本年 1 月 18 日に製造販売承認され、同日、薬価収載された。同社筑波研究所で創製されたファースト・イン・クラスの抗てんかん剤の「フィコンパ」は、グルタミン酸によるシナプス後膜の AMPA 受容体を選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制する。
日本では、同剤の錠剤と細粒剤の2種類の経口製剤が販売されている。てんかん患者が手術時など一時的に経口で薬剤を服用できない場合に、投与中断による発作リスクが懸念されるため、経口投与以外の治療を継続することが望ましいとされている。
エーザイは、同剤が唯一のAMPA受容体拮抗作用に基づく抗てんかん剤であることを踏まえ、一時的に経口投与ができないてんかん患者のニーズに応えるために同注射剤を開発し、同日の新発売に至ったもの。