カボザンチニブとアテゾリズマブの併用療法 前立腺がんP3試験で病勢進行・死亡リスクを35%減少 武田薬品

 武田薬品は26日、キナーゼ阻害剤「カボザンチニブ」と抗 PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「アテゾリズマブ」の併用療法について、転移性去勢抵抗性前立腺癌を対象とした国際共同臨床P3相試験(CONTACT-02 試験)において、病勢進行または死亡のリスクを35%減少させたと発表した。
 1種類の新規ホルモン療法による1回の前治療歴があり転移を有する去勢抵抗性前立腺がんで測定可能な軟部組織病変を有する患者を対象に、カボザンチニブとアテゾリズマブの併用療法と、2 剤目の新規ホルモン療法(NHT)を比較した、Exelixis社が主導する国際共同P3試験(CONTACT-02 試験)についての結果を発表したもの。
 同試験結果は、25日に2024年米国臨床腫瘍学会 泌尿器癌シンポジウム(ASCO GU)で発表された。
 今回のCONTACT-02 試験結果は、2023年8月に発表されたとおり、CONTACT-02 試験は主要評価項目の 1 つである無増悪生存期間(PFS)について、統計学的に有意な改善を示した。
 PFS解析は、無作為化されたITT(intent-to-treat)集団の最初の400例の患者(PFS ITT 集団)を対象に、プロトコールに従って実施された。
 ASCO GU で発表された詳細な結果によると、PFS ITT 集団の追跡期間中央値14.3ヵ月において、ハザード比(HR)は 0.65(95%信頼区間[CI]:0.50-0.84、p=0.0007)であり、PFS 中央値(mPFS)は、カボザンチニブとアテゾリズマブの併用群で6.3ヵ月であったのに対し、2 剤目のNHT 群は4.2ヵ月であった。
 これは ITT 集団(507 例)の PFS とほぼ同じであり(HRは0.64(95%信頼区間:0.50-0.81、p=0.0002)、mPFS はカボザンチニブとアテゾリズマブの併用群で6.3ヵ月、2剤目のNHT群で4.2ヵ月)、ITT 集団の追跡期間中央値12.0ヵ月において、全生存期間(OS)中央値はカボザンチニブとアテゾリズマブの併用群で16.7 ヵ月であったのに対し、2剤目のNHT群では14.6 ヵ月であり(HR:0.79、95%CI:0.58-1.07、p=0.13)、改善傾向を示しました。
 CONTACT-02は、Exelixis 社がグローバル試験を主導し、Roche社が共同出資している。武田薬品は、Exelixis社との提携契約に基づき同試験に参加し、国内での臨床試験を実施している。

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