Reblozyl 骨髄異形成症候群貧血のP3試験新データでも好結果 ブリストルマイヤーズスクイブ

 ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)は18日、Reblozylについて、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療歴のない低リスク骨髄異形成症候群患者の貧血治療薬として評価したP3相試験(COMMANDS試験)の新たなデータにおいて、エポエチンアルファと比較して優れた有効性および奏効持続期間の有意な延長が引き続き認められたと発表した。
 これらのデータは、12 月 9~12 日、2023年米国血液学会(ASH)年次総会で発表された。
 COMMANDS試験は、主要解析時点(2023年3月31日)で、患者363例が Reblozyl 群とエポエチンアルファ群に 1:1 の割合で無作為に割り付けられていた。Intent-To-Treat(ITT)集団の主要解析結果は次のとおりです。
 • 治療開始後24週間以内に平均ヘモグロビン(Hb)値1.5g/dL 以上の上昇を伴う12週間以上の赤血球輸血非依存性(RBC-TI)の主要評価項目の達成率は、Reblozyl 群で60.4%(110 例)、エポエチンアルファ群で34.8%(63 例)であった(p<0.0001)。

 • 8週間以上の赤血球反応(HI-E)の達成率は、Reblozyl群で74.2%(135 例)、エポエチンアルファ群で53%(96例)であった(p<0.0001)。

 • 12 週間以上の赤血球輸血非依存性(RBC-TI)の達成率は、Reblozyl 群で 68.1%(124 例)、エポエチンアルファ群で 48.6%(88 例)であった(p<0.0001)。

• 治療反応期間は、12 週間以上のTIを達成した Reblozyl 群の患者で 126.6 週間(99-NE)、エポエチンアルファ群で89.7週間(61.9-123.9)であった(ハザード比 [HR]:0.586;95% 信頼区間 [CI]:0.380-0.904、p=0.0147)。
 安全性結果は、これまでのMDSの試験のものと一貫していた。急性骨髄性白血病への進行および合計死亡者数は、試験の両群で同等でした。患者の10%以上で最も多く報告された治療下で発現した有害事象は、下痢、疲労、新型コロナウイルス感染症、高血圧、呼吸困難、悪心、末梢性浮腫、無力症、めまい、貧血、背部痛および頭痛であった。報告された疲労と無力症の割合は、時間の経過とともに減少することが示された。
 ITT集団で確認された全体的なベネフィットに加えて、サブ解析では、遺伝子変異プロファイル、IPSS-M 分類、環状鉄芽球の有無、輸血依存度および血清エリスロポエチン(sEPO)値にかかわらず、エポエチンアルファと比較して、Reblozylによる同等または優れた RBC-TIが認められた。
 RBC-TI の持続期間は、環状鉄芽球の有無を含む全サブグループにおいて、Reblozyl群で良好であった。
 COMMANDS試験の結果は、現在、欧州委員会によって審査されている。また、同試験の結果に基づき、米国FDAは、本年8月、定期的なRBC輸血を必要とする可能性がある、ESA による治療歴のないVery low からIntermediate リスクの成人MDS患者の貧血治療薬として、Reblozylを優先審査により承認している。
 Reblozylは、2021年11月にメルク社と締結されたグローバル提携契約に基づき開発・販売されている。

◆COMMANDS試験の治験責任医師Guillermo Garcia-Manero氏(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、骨髄異形成症候群科のセクションチーフM.D.)のコメント
 COMMANDS 試験の本最新データは、ASCO で発表されたデータに追加の患者さんとより長期の追跡調査結果を加えたものである。
 ESA を上回る有効性と治療反応の持続性によって中間解析の肯定的結果を裏付けるとともに、ReblozylがMDSによる貧血治療に変化をもたらす可能性を実証している。
 解析では、Intent-To-Treat(ITT)集団に限らず、Reblozylがサブグループ全体で臨床的ベネフィットを示したことも認められた。

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