丸石製薬とキッセイ薬品は25日、両社が共同開発した静注透析そう痒症改善剤「コルスバ静注透析用シリンジ」について、血液透析患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)を適応症として、厚労省より製造販売承認を取得したと発表した。同剤は、丸石製薬が製造し、キッセイ薬品が販売する。
同剤は、カラセラピューティクス社(本社:米国)により創製されたκオピオイド受容体作動薬で、血液透析患者におけるそう痒症の改善を適応症とした世界初の静脈注射用製剤で、米国では2021年8月に、欧州では2022年4月に承認されている。
丸石製薬は2013年4月にカラ社より同剤を導入し、2017年3月よりキッセイ薬品と国内で共同開発を進め、国内P3試験において良好な結果を得て、2022年9月に製造販売承認申請を行った。
同剤は、透析医療現場での利便性を向上させたプレフィルドシリンジ製剤で、キッセイ薬品と丸石製薬は、同剤を早期に医療現場に提供することで、そう痒症治療の選択肢を広げ、血液透析患者のQOL向上のより一層の貢献に努める。