Heartseedは25日、既存株主及び新規投資家を引受先とした第三者割当増資により、総額20億円のシリーズD資金調達を実施したと発表した。
資金調達は、同社のリードパイプラインであるHS-001の重症心不全を対象としたP1/2治験(LAPiS試験)の推進と上市に向けた体制整備を視野に入れたもの。これによりこれまでの資金調達を含めた同社の累計調達額は約102億円となった。
同社は、設立以降、多くの人々の支援を得て2021年にはリードパイプラインである他家iPS細胞から作製した心筋球 (HS-001)のNovo Nordisk社との全世界での技術提携・ライセンス契約を締結している。
以降、両者での強固な連携のもとに国内治験と海外での治験開始準備を進め、HS-001の国内P1/2相治験(LAPiS試験)で初めての患者への投与を2022年12月に実施し、現在3例目まで投与を進めている。
如何に革新的な技術であっても、限られた人だけが受けられる「特別な治療法」では意味がないため、同社では再生医療が「当たり前の治療法」となることを目指し、今回調達した資金をLAPiS試験の推進と上市に向けた体制整備等に当て、HS-001の再生医療等製品としての国内薬事承認と早期の海外治験の開始を目指す。今回の資金調達の概要は、次の通り。
◆調達金額:約20億円
◆調達方法:第三者割当増資
◆シリーズ:シリーズD引受先:
・新規投資家=ジャパン・コインベスト4号投資事業有限責任組合(無限責任組合:三井住友トラスト・インベストメント)、Arcus South East Asia、坂野敦氏(資産運用会社Aspex Managementのパートナー)、コーエーテクモキャピタル、Nikon-SBI Innovation Fund、など
・既存投資家=SMBCベンチャーキャピタル、プライベート・エクイティ・コインベスト2号投資事業有限責任組合(無限責任組合:三井住友トラスト・インベストメント)、東京大学協創プラットフォーム開発、メディカルインキュベータジャパン、慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)など
◆資金使途:HS-001の治験推進と上市に向けた体制整備、Novo Nordisk社によるHS-001の海外治験開始に向けたカテーテル投与方法の開発、次世代パイプラインの基礎研究など