TEPKINLY リンパ腫治療薬として欧州委員会の条件付き承認取得 アッヴィ

 アッヴィは12日、TEPKINLY(一般名:エプコリタマブ)について、再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫治療薬として欧州委員会の条件付き承認を取得したと発表した。
 対象は、2回以上療法後の再発又は難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の成人患者さんに対する単剤の全身療法。
 条件付き販売承認は、アンメットメディカルニーズに対応する薬剤で、患者に即時に利用可能となるメリットが、限定的なデータに基づくことのリスクを上回る場合に与えられ、その後も販売承認を継続するためには、包括的な検証データを提出する必要がある。
 TEPKINLYは、欧州連合(EU)のほか、リヒテンシュタイン、ノルウェーおよびアイスランドにおいて、これらの患者に対する治療薬として承認された初めてかつ唯一の皮下投与によるT細胞誘導二重特異性抗体である。
 DLBCLは、全世界で最も多いB細胞非ホジキンリンパ腫だ。DLBCLの患者の治療には化学免疫療法レジメンが用いられるが、特に前治療後に再発又は難治性となった患者では既存の治療選択肢が限られている。
 今回の条件付き承認は、R/R大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)(一般的な病型であるDLBCLを含む)の患者を対象にTEPKINLYの予備的な有効性評価および安全性評価を目的としたピボタルEPCORE NHL-1P1/2相、非盲検、マルチコホート、多施設共同、単群試験から得られたデータに基づくもの。
 同試験でTEPKINLYを投与されたDLBCL患者(139例)における全奏効率は62%、完全奏効率は39%、奏効期間中央値は15.5ヵ月(範囲:9.7〜未達)であった。
 同試験結果では、TEPKINLYは、DLBCL患者を含むLBCL患者コホート(167例)全体において管理可能な安全性プロファイルが示された。最も多く認められた副作用(20%以上)は、サイトカイン放出症候群、疲労、好中球減少症、注射部位反応、筋骨格痛、腹痛、発熱、悪心および下痢であった。
 TEPKINLYは、アッヴィとジェンマブ社とのがん領域における提携関係の下、両社が共同開発を行っている。両社は、米国と日本においては、共同で商業化を担い、グローバルにおけるさらなる商業化についてはアッヴィが担当する。
 アッヴィは、今後も海外市場でのTEPKINLYの規制当局への申請に年間を通じて貢献していく予定である。

◆Roopal Thakkarアッヴィsenior vice president, development and regulatory affairs兼chief medical officerのコメント
 TEPKINLYが欧州委員会により承認されたことは、DLBCLなどのB細胞性悪性腫瘍患者さんに対する、中核となりうる治療法の開発をジェンマブ社と目指すという我々の目標に近づく重要な一歩となる。
 今回のマイルストーン達成により、TEPKINLYは、アッヴィのオンコロジーポートフォリオにおいて、EUで承認を取得した2番目のがん治療薬となり、全世界では3番目の血液がん治療薬となる。
 アッヴィは、引き続き、血液がん患者さんのより豊かな人生に貢献できる革新的な新薬の開発に全力で取り組んでいく。

◆血液がん領域臨床責任者のAnna Sureda氏(Institut Català d’Oncologia – L’Hospitalet, M.D., Ph.D.)のコメント
 再発又は難治性DLBCLは病勢進行の速いがんである。その治療において、患者さんは心理的に負担のある治療プロセスに向き合っていると考えられる。
 このような患者さんは既に複数回の治療を受けており、再発を経験している可能性がある。今回の欧州委員会による承認は、DLBCL患者さんコミュニティにとって重要な意義があり、治療選択肢が限られている疾患に対する効果的な疾患管理の可能性をもたらすものだ。

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