医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト(2022年度研究代表者:山田恵子埼玉県立大学准教授)は22日、「新しい治療や薬の情報を見極めるための一般の方向けリーフレット[基礎編]」を公表した。
同リーフレットは、「薬や治療法の情報の出どころによる信頼度」「新薬ができるまで」をイラストや漫画で説明しているほか、誤解されがちな医療用語の例として、「ガイドライン」「標準治療」を取り上げ、その医学的な意味を紹介している。
特に、医学系研究を取り上げる機会があるが専門ではないメディアや、医学系の内容を取り上げたり拡散したりする一般の人々の活用を希望している。医療情報をわかりやすく発信するプロジェクトのないようは、次の通り。
1、医学系研究をわかりやすく、誤解なく伝えるための医療・研究者らの取り組み
「医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する研究開発推進ネットワーク事業(国民に向けた医学系研究の情報発信)の一つである。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響もあり、正確な医学系研究の情報を伝えることの重要性が再認識されている。だが、情報の発信元としての研究者が、誤解なく、わかりやすく研究を伝えるための日本語での手引きがないことが問題となった。
そこで、同プロジェクトでは、2021年度に「医学系研究の成果をわかりやすく伝えるための手引き」を提案し、HP上などで公開している。
同手引きは研究者らがプレスリリースを作成する場合などを想定して作られているが、一般の人の活用も可能なように編集している。今回、その中でもメディアや一般の人にもぜひ知ってほしい基礎的な内容を同リーフレットにまとめた。リーフレットのURLは、https://ez2understand.ifi.u-tokyo.ac.jp/common/pdf/brochure.pdf
2、医療系大手メディア3社の共同記事同時掲載
同プロジェクトの趣旨に賛同する医療系大手メディア3社(m3.com、日経メディカルOnline、CareNet.com)は、本年3月5日、12日に、共同で同プロジェクトに関する記事を同時掲載している。
◆Part1 研究成果、誤解なく発信できていますか?
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56019(CareNet.com)
◆Part2 「QOL」という言葉にある医師と患者のギャップ
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/opinion/orgnl/202303/578879.html(日経メディカルOnline)
https://www.m3.com/news/iryoishin/1120553(m3.com)