運用時の調温が不要な3℃で凍結する保温剤「ヒートワン ネオ」開発 イノアックコーポレーション

ワクチンなど2℃~8℃での医薬品搬送が主用途に

 イノアックコーポレーション(本社:名古屋市)は19日、3℃で凍結し、運用時の調温を省くことができる保温剤「ヒートワン ネオ」の開発に成功したと発表した。同社は、レタンフォームの生産を始めた高分子素材のリーディングカンパニー。
 「ヒートワン」は、プラスの温度域での保温保冷に最適なイノアック製国産保温剤シリーズの名称である。融解、凝固時に一定の温度を保つ。
 今回新たに開発された「ヒートワン ネオ」は、ワクチンなど医薬品搬送の2℃~8℃搬送を主用途として開発されたもの。最大の特長は、過冷却を防止し、ワクチンを保管している3℃環境下でも凍結可能という点にある。
 また、凍結すると内容液が白く変色するため、「使用できるか否か」を視認できる。3℃環境下で凍結させた際は、温度調整の必要がなく保冷ボックスへそのまま投入しての運用が可能となる。
 従来の製品は0℃以下の低温下でないと固化しなかった。そのため、そのまま投入すると2℃~8℃の温度範囲を下回るため調温を必要とした。
 「ヒートワン ネオ」は、ワクチンなどを保管している3℃程度の部屋、恒温槽で凍結が可能なため、新たな投資を必要としない。さらに、過剰な低温下での凍結と調温によるエネルギーロスを起こさず2℃~8℃の保持が可能となる。
 ヒートワン ネオの特長は、次の通り。

① 過冷却現象が発生せず、3℃環境下での凍結が可能

② 2℃~8℃管理において、凍結後すぐに保冷ボックスへ投入しても温度逸脱が起こらない

③ 内容液が白く変色することで「使用できるか否か」を視認できる

 ヒートワン ネオに関する問い合わせは、イノアックコーポレーション 物流メディカル企画室、担当:間部(まなべ)氏まで。TEL:070-1385-9486

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