仙台市山間地域の医師不足解消を目指す「オンライン診療カー」の実証実験に参画 オムロン ヘルスケア

 オムロン ヘルスケアは、仙台市医師会(会長:安藤健二郎氏)、仙台市(市長:郡和子氏)、東北大学大学院工学研究科との連携のもと、1日よりスタートした「オンライン診療カー」の実証実験に参画している。
 同実験は、山間地住民の症状を速やかに把握し治療につなげ、医師不足を解消することを目的としたもの。対象疾患は慢性心臓疾患と慢性呼吸器疾患。実証実験期間は、2023年2月1日から同年3月31日まで。
 実施方法は、仙台市の医療過疎地域である山間エリアを、通信機能付き診療用機材を搭載したオンライン診療カーが巡回し、同乗している看護師が診療補助するオンライン診療モデル(DtoPwithN型)の実証実験である。

携帯型心電計HCG-8060Tによる心電図記録シーン


 慢性心臓疾患患者と慢性呼吸器疾患患者の診療を行い、診療用機材の通信品質、操作性と、バイタルデータの要件を評価する。オムロン携帯型心電計HCG-8060Tは、慢性心臓疾患の診療に使用されている。
 オンライン診療カーには、通信機能付き聴診器や携帯型心電計などの診療用機材と通話カメラが備えられている。遠隔にいる医師は、画面越しに見える患者の様子とオンラインで共有されるバイタルデータを一緒に確認できるので、患者の状態をより詳しく把握できる。
 日本では、医師の高齢化や偏在による都市部を除く地域での医師不足への対応が喫緊の課題である。オムロン ヘルスケアは、循環器事業のビジョンに「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」を掲げている。脳・心血管疾患の発症を防ぐには、定期的な通院と家庭でのバイタルデータの測定が重要である。
 同実験を通じたパートナー企業との関係構築を積極的にすすめ、医師が定期的に訪問することが難しい地域のゼロイベント実現に取り組む。

解析結果画面(イメージ)

◆安藤 健二郎仙台市医師会会長のコメント


 東北の過疎地域は今後ますます人口減少が進み、今までの医療提供体制が維持できなくなる恐れがある。東北唯一の政令市である仙台市も郊外の山間地は医師が少なく同様の課題を抱えている。
 今回のオンライン診療実証実験では、山間地に展開する診療用車両に各種医療機器を搭載し、通信環境が整わない地域からも心電図波形や聴診音などの重要な生体情報が遠隔地の医師に正確に伝送できるかが実験のテーマとなっている。
 オムロン携帯型心電計HCG-8060Tは、両端の電極に左右の手指を乗せるだけで1誘導の心電図が記録される大変便利な装置である。
 日常の対面診療だけでなくオンライン診療時にも応用が考えられる。加齢に伴って増える心房細動は、脳梗塞の主因であり注意が欠かせない。早期検出には高齢者に使いやすく手軽である装置が必要である。

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