小野薬品は28日、韓国現地法人の韓国小野が、オプジーボについて、26日に韓国食品医薬品安全処(MFDS)から「化学療法との併用療法による切除可能な非小細胞肺がんの術前補助療法」に対する効能の追加承認を取得したと発表した。
対象は、プラチナ製剤を含む化学療法2剤との併用療法による切除可能(腫瘍4cm以上もしくはリンパ節転移陽性)な非小細胞肺がんの成人患者の術前補助療法。
今回の承認は、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者の術前補助療法として、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法単独と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検P3相試験であるCheckMate -816試験(ONO-4538-55)の結果に基づくもの。
同試験においてオプジーボと化学療法との併用療法の3回投与は、化学療法単独と比較して、同試験の主要評価項目である盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無イベント生存期間(EFS)および盲検下独立病理判定(BIPR)の評価による病理学的完全奏効(pCR)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
同試験におけるオプジーボと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、NSCLC患者を対象とした試験でこれまでに報告されているものと一貫していた。
CheckMate-816試験は、PD-L1発現レベルにかかわらず、切除可能なステージⅠB~ⅢAの非小細胞肺がん(米国がん合同委員会/国際対がん連合病期分類第7 版による)患者の術前補助療法として、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法単独と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検P3相試験である。
オプジーボと化学療法の併用療法群では、オプジーボ360mg と組織型に基づくプラチナ製剤を含む化学療法2剤との併用療法を3週間間隔で3回投与し、その後手術が施行された。
また、化学療法単独群では、プラチナ製剤を含む化学療法2剤を3週間間隔で3回投与し、その後、手術が施行された。
同試験の主要評価項目は、BICRの評価によるEFSおよびBIPRの評価によるpCRであった。副次評価項目は、全生存期間(OS)、Major Pathological Response(MPR)および死亡または遠隔転移までの期間等であった。
また、今回、既承認の効能又は効果である「イピリムマブとの併用療法によるPD-L1発現率が1%以上で、EGFRまたはALK遺伝子変異陰性の進行・再発の非小細胞肺がんのファーストライン治療」に対する用法用量に関して、現在承認されている「オプジーボ3 mg/kgを2週間間隔で点滴静注する」に加えて、「オプジーボ360mgを3週間間隔で点滴静注する」の用法用量もMFDSにより追加承認された。