注意欠陥/多動性障害治療剤新発売  塩野義製薬と武田薬品

塩野義製薬および武田薬品は3日、注意欠陥/多動性障害治療剤「ビバンセ」(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)を新発売した。同剤は、小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)を効能効果とする。
 ビバンセは、2011年11年18日に塩野義製薬とシャイアー社の子会社であるShire International GmbHとの間で締結した日本国内における共同開発・商業化に関するライセンス契約に基づき、開発が進められてきた。
 その後、武田薬品のシャイアー社買収に伴い、武田薬品と塩野義製薬がプロモーション提携を行う。
 同剤は、1日1回投与のドパミン/ノルアドレナリン遊離促進・再取り込み阻害薬で、プロドラッグテクノロジーの活用により、投与後体内で徐々に活性体に変換され、活性体の急激な血中濃度上昇を抑制するとともに、その血中濃度を持続的に維持する。薬価は、20mg 1カプセル 686.90円。30mg 1カプセル 761.10円
 なお、同剤の製造販売承認にあたっては、AD/HDの診断・治療に精通した医師によって適切な患者に対してのみ処方されるとともに、薬物依存を含む同剤のリスク等について十分に管理できる医療機関および薬局においてのみ取り扱われるよう、必要な措置を講じるなどの承認条件が付されている。
 そのため両社は、各種登録や同剤の流通に関し一元管理する適正流通管理システムを構築。有識者で構成する適正流通管理委員会に適宜諮問をしながら、同剤の適正使用を進めていく。

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