小野薬品およびブリストル・マイヤーズスクイブ社(BMS)は12日、オプジーボとヤーボイとの併用療法について、結腸・直腸がんに対する効能追加申請を厚労省に行ったと発表した。
効能追加申請された結腸・直腸がんは、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性を有する疾患。
今回の承認申請は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった再発または転移性のMSI-High、またはミスマッチ修復欠損を有する結腸・直腸がん患者を対象に、BMSが実施した多施設共同非盲検P2試験(CheckMate-142 試験)のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートによる結果等基づいたもの。
結腸・直腸がんは、全世界における年間新規発症患者数が約180万人と3番目に多いがん腫であり、年間約86.1万人の死亡が報告されている。わが国では、年間新規発症患者数が約14.6万人と最も多く、年間約5.7万人の死亡が報告されている。
MSI-High を有する結腸・直腸がんは、切除不能の結腸・直腸がんの約5%に認められ、標準治療のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の有効性が乏しく、予後不良の傾向があるため、同疾患における新規治療薬の開発が期待されている。
CheckMate-142 試験は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった再発または転移性のMSI-HighまたはdMMR、およびnon-MSI-H の結腸・直腸がん患者を対象としたオプジーボ単剤療法およびオプジーボと他剤の併用療法による複数のコホートから成る多施設共同非盲検P2試験。
オプジーボとヤーボイの併用療法のコホートでは、オプジーボ3mg/kgおよびヤーボイ1 mg/kgが3週間間隔で計4 回投与され、その後オプジーボ3mg/kgが2 週間間隔で投与された。
患者には、病勢進行または忍容できない毒性の発現が認められるまで継続投与された。
オプジーボとヤーボイの併用療法の主要評価項目は、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST 1.1)の基準に基づく治験担当医師の評価による奏効率である。