塩野義製薬は29日、新型コロナ経口治療薬「ゾコーバ」について、同社米国グループ会社のシオノギインクが、米国での販売を開始したと発表した。
同剤は、COVID-19の曝露後発症予防(曝露後予防、PEP)を適応症として、本年5月に米国FDAに承認されている。曝露後発症予防は、新型コロナウイルス感染者との接触などウイルスに感染した可能性が生じた際に、発症前に抗ウイルス薬を投与することで感染症の発症を防ぐ行為を意味する。
感染者との接触から72時間以内に服用することで、症状発現までの期間におけるウイルスの増殖を抑制しCOVID-19の発症リスクを低減することが期待される。
グローバルP3曝露後発症予防試験(SCORPIO-PEP試験)では、経口抗ウイルス薬として世界で初めてCOVID-19の発症予防効果を示し、プラセボ群と比較して、投与後10日目までのCOVID-19の発症リスクを統計学的に有意に67%低減した。
米国では2020年以降、夏から秋にかけて COVID-19の感染拡大が認められており、感染対策への継続的な取り組みが求められている。PEPはインフルエンザなどの他のウイルス感染症でも用いられる予防手段であることから、COVID-19の新たな予防選択肢となる。
塩野義製薬は、米国市場向けの同剤について、製造から流通までの全工程を米国内で実施しており安定供給を実現している。
また、シオノギインクを通じて、医療従事者・一般消費者向けの啓発活動や薬局との連携、自己負担支援プログラムの提供を介して、同剤へのアクセス向上に取り組んでいく。
