小野薬品は31日、Twist 社（米国、カリフォルニア州）と、自己免疫疾患に対する革新的な抗体医薬品創製を目的とした創薬提携契約を締結したと発表した。
同契約に基づき、Twist社は同社独自の「Library of Libraries」を活用して、自己免疫疾患に対して小野薬品が指定する治療標的に対する新規抗体の探索研究活動に取り組む。
Twist社のLibrary of Librariesは、天然に存在する配列に基づく、広範な合成抗体ライブラリのコレクションで、これらは抗体医薬品の標的を幅広くカバーするために、新規性の高い構造的特性と開発可能性を有している。
小野薬品は、同提携から創製される抗体医薬品候補化合物を全世界で独占的に開発・製造・商業化する権利を有し、研究資金、臨床開発の進捗に応じたマイルストンおよび上市後の売上高に応じた段階的ロイヤルティをTwist社に支払う。
◆滝野十一小野薬品取締役専務執行役員研究本部長のコメント
当社は、自己免疫疾患を含めた幅広い疾患において、未だ満たされていない医療ニーズに応えるため、抗体医薬品を含め、バイオ医薬品の創製に積極的に取り組んでいる。
今回、自己免疫疾患領域でTwist社と協働できることをうれしく思う。同社の抗体創製における専門性や多様で特異性の高い抗体ライブラリーの優れたコレクションが機能的な抗体候補をもたらすものと確信している。
本提携により、我々が目指す抗体医薬品の創製を加速し、自己免疫疾患の患者さんにとって革新的な医薬品を一日も早くお届けできるものと確信している。
◆Emily M. Leproust Twist社最高経営責任者兼共同設立者のコメント
小野薬品は、患者さんや研究者の方々に多大なインパクトをもたらした抗PD-1抗体であるオプジーボの開発をはじめ、必要とされる分野での抗体医薬品候補化合物の開発において確固たる実績を有している。
今回の提携により、Twist社の抗体創製の専門知識と小野薬品の医薬品開発の経験が結集され、自己免疫疾患の患者さんに画期的な治療選択肢を提供できるものと期待している。
