アボットは1日、日本における多がん種早期検出(MCED)に関する血液検査「キャンサーガード」の提供を開始した発表した。これにより日本は、米国以外で同検査を自社提供する初めての国となる。
日本で採取されたキャンサーガードの血液検体は、米国にあるExact Sciences Laboratoriesで分析される。同施設は、米国病理医協会(CAP)の認定及び米国臨床検査室改善法の認定規制(CLIA)に基づく認証を取得している検査機関だ。陽性結果を受けた受検者に対しては、アボットがケアナビゲーションを提供し、検査結果の理解や、医療従事者と相談しながら適切な次のステップへ進むための支援を行う。
がんは依然として日本における死亡原因の第1位であり、重要な公衆衛生上の課題の一つだ。国立がん研究センターの報告によれば、日本では生涯で約2人に1人ががんに罹患し、約4人に1人ががんにより死亡するとされている。
日本では、乳がん、大腸がん、子宮頸がん、肺がん、胃がんについて検診プログラムが存在するが、多くのがんは症状が現れる前に発見することが難しいとされている。このため、既存の検診を補完する新たなアプローチの研究が進められている。
キャンサーガードは、既存のがん検診に代わるものではなく、それらを補完することを目的としているため、検査の目的や結果の解釈を十分に説明するために医療機関での提供が義務付けられている。
同検査では、1回の採血により50種類のがん種及びサブタイプのバイオマーカー(がん細胞由来のDNA及びタンパク質)を検出し、医療従事者による評価の参考となる情報を提供する。
キャンサーガードは、主要な学術研究機関と連携して実施された約10年にわたる研究開発の成果に基づいている。2万例以上を対象とした複数の臨床研究が実施されており、その中にはMCED検査を評価した前向き研究であるDETECT-A試験が含まれる。開発研究において、キャンサーガードは次の結果が報告されている(特定の臨床研究における試験データ)
・偽陽性や不必要な追跡検査を最小限に抑えることに役立つ特異度 97.4%
・ 乳がん及び前立腺がんを除く対象がんにおける感度 64.1%
・ 死亡率の高い6種類のがんに対する感度:肝胆道がん80%、膵臓がん78%、胃がん73%、卵巣がん71%、食道がん63%、肺がん63%。
◆ステファン・ペレ アボット・キャンサー・ダイアグノスティクス日本カントリーマネージャーのコメント
日本が米国以外で初めてキャンサーガードを提供する国であることを誇りに思う。がんは日本において依然として多くの患者さんとそのご家族に影響を及ぼしている。本技術の提供を通じて、がんの早期発見に関する研究の進展に寄与し、医療従事者による適切な判断の支援を目指している。


