筑波大学附属病院と心不全の早期発見・患者紹介促進共同事業開始 バイエル薬品

左から平松祐司氏(筑波大学附属病院病院長) 、石津智氏、 早崎氏

 バイエル薬品は7日、筑波大学附属病院と心不全の早期発見や心不全患者が適切なタイミングで専門医の治療を受けられる体制の強化を目的とした共同事業を開始すると発表した。
 同共同事業による心不全の重症化予防と予後の改善を通じて、茨城県民の健康寿命延伸への寄与を目指す。
 心不全は重要な健康課題の一つで、心臓のポンプ機能が低下することにより、全身に必要な血液を供給できなくなる状態を指す。日本の心不全患者数は、正確な統計はないものの推計120万人である。人口の高齢化に伴い心不全患者数は増加を続けており、2030年には130万人を超えると推計されている。
 心不全の主な課題としては、早期発見と適切な治療が挙げられる。心不全患者の多くは高齢者であり、初期症状がわかりにくいことがあるほか、複数の合併症を抱えている場合には治療が複雑になる場合がある。
 茨城県の心不全死亡率は全国を上回っており(標準化死亡比[全国平均を100としたときの比率]:男性101.5、女性108.6)、同県では循環器病対策の一環として、「心不全による緊急入院0(ゼロ)」を目標に掲げ、地域医療連携・多職種連携を推進していく。
 バイエル薬品は、筑波大学附属病院と同共同事業において、心不全を早期発見することの重要性について認識を高め、かかりつけ医に心不全の兆候や専門医への紹介基準を普及させる活動に取り組む。具体的には、同病院茨城県脳卒中・心臓病等総合支援センターが地域医療機関にアンケート調査を行い、かかりつけ医から専門医への患者紹介や医療機関同士の連携における課題を可視化するほか、患者向けの心不全啓発ポスター、心不全チェックリスト、かかりつけ医向けの専門医への患者紹介基準などの資材を作成し配布する。

◆ 石津智子筑波大学附属病院 茨城県脳卒中・心臓病等総合支援センターセンター部長、循環器内科長(筑波大学医学医療系循環器内科教授)のコメント
 バイエル薬品と協働し、循環器病の撲滅という共通の目標のもと、心不全の早期発見と治療連携体制の強化を目指す。
 心不全は早期診断と原因治療が重要であるが、現状では重症化してから発見される例が多く、生活の質の低下や健康寿命の短縮を招いている。
 本事業を通じて血液検査のBNP/NT-proBNPを適切に活用し、かかりつけ医と専門医療機関が連携して早期診断と治療に結びつけたいと考える。 

◆早崎剛典バイエル薬品製品戦略本部長兼アクセス&パイプライン戦略推進部長のコメント

 心不全の早期発見と治療連携体制の強化を目指す本事業を、筑波大学附属病院とともに推進できることを大変喜ばしく思う。バイエル薬品は地域の先生方と協働し、検査や診療体制の整備を進めることで、患者さんがより早期に適切な医療を受けられる社会の実現を目指して活動している。
 本取り組みを通じて、BNP/NT-proBNP検査の活用と地域連携の促進により、心不全患者さんの健康寿命の延伸に貢献していく。

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