肥満症・2型糖尿病治療の受容体作動薬「CT-388」ロシュからの導入契約締結 中外製薬

 中外製薬は10日、治療薬として開発中の持続性GLP-1/GIP受容体作動薬「CT-388」について、ロシュ社からの導入契約を締結したと発表した。
 同契約の締結により、中外製薬はCT-388の日本における独占的開発権および販売権の許諾を受け、その対価として契約一時金およびマイルストンをロシュ社に支払う。
 CT-388の海外P1試験(CT-388-101試験)において、肥満の成人に対しCT-388を週1回、24週間皮下注射したところ、プラセボ調整後のCT-388による体重減少は24週時点で平均-18.8%(p値< 0.001)であり、プラセボ群と比較しCT-388投与群で臨床的に意義のあるかつ統計学的に有意な体重減少が認められた。CT-388投与群の100%が5%超、85%が10%超、70%が15%超、45%が20%超の体重減少を達成した。
 また、忍容性は良好で、軽度から中等度の消化器系副作用が最も多くみられ、同剤と同じインクレチン系薬剤で一般的に認められるものであった。CT-388は現在、2型糖尿病を伴う肥満症を対象に海外でP2試験が実施されている。 

◆奥田修代表取締役社長 CEOのコメント
 CT-388は、GLP-1とGIPの2つの受容体に選択的に作用する。持続的な体重減少および良好な血糖コントロールが期待されており、肥満症あるいは2型糖尿病患者さんに新たな治療選択肢を提供できる可能性がある。中外製薬は、CT-388を日本の患者さんに早期に提供するため、ロシュ社と緊密に連携し開発を進めていく。

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