
アッヴィ・ジャパン・イノベーション・アワード受賞者
Neko Pharma社にゴールデン・チケットおよび賞金1,000万円が授与された。
アッヴィ合同会社は1日、米BioLabs社と共同で主催するアッヴィ・ジャパン・イノベーション・アワードの受賞者として、Neko Pharma、Jiksak を発表した。
BioLabs社は、バイオテクノロジー企業向けに、グローバルに展開する先進的なコワーキングラボ施設を基盤とした包括的なイノベーションプラットフォームを提供する米国発のミッション主導型企業だ。
アッヴィの重点疾患領域である免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、肥満症、美容医療において革新的な治療法を生み出す可能性のある科学や技術の研究開発を行っている、バイオテクノロジー企業または学術機関を対象に募集を行い、26件の応募のうち、ファイナリスト4団体のプレゼンテーションを経て受賞者を決定したもの。今回の各種受賞者の概要は、次の通り。
◆Neko Pharma
火山に生息する細菌由来の高熱安定性プロテインスキャフォールドプラットフォームを有するスタートアップ企業である。一般的な抗体医薬品よりもはるかに小さな分子量にもかかわらず抗体医薬品と遜色ない多様な配列を有するライブラリー(医薬品候補配列のプール)を構築しており、将来的にさまざまな用途への応用が期待される。
同社にはアッヴィ・ジャパン・イノベーション・アワードとして、ゴールデン・チケットおよび賞金1000万円が授与される。ゴールデン・チケットには以下が含まれる。
・米BioLabs社が2026年に新木場に開設予定の最先端のインキュベーション施設の1年間の無償使用権
・同施設内における主要な研究設備、サービス、アントレプレナーシップ・プログラムおよび研究者コミュニティへのアクセス
・アッヴィのR&Dおよびビジネスの社内専門家によるメンタリング支援

特別賞「アッヴィ・スペシャル・メンタリング・プログラム」が授与された
◆Jiksak Bioengineering
精神・神経疾患の治療薬開発において、薬物の脳への送達は大きな課題だ。多くの企業が血液脳関門を効率よく通過させる技術開発を進める中で、血液脳関門を通過するのではなく、迂回するという斬新なアプローチにより、末梢神経系から中枢神経系への薬物の送達を可能にする新しい技術を有するスタートアップ企業である。精神・神経疾患領域における治療法開発とのシナジーが期待される。
同社には特別賞「アッヴィ・スペシャル・メンタリング・プログラム」が授与され、アッヴィ専門家によるメンタリング支援を受ける機会が提供される。
◆ティアゴ・カンポス ロドリゲス アッヴィ合同会社社長のコメント
今回、アッヴィの戦略に合致する先進的な科学技術を有する2社のスタートアップにアワードを授与できたことを光栄に思う。本アワードが、日本発の画期的なイノベーションの推進と日本政府が取り組んでいる創薬エコシステム強化の後押しになることを期待している。
我々は、今後もイノベーションの継続的な成長を支援しながら、標準治療の向上を目指し、患者さんへの貢献に尽力し続けていく。
◆ヨハネス・フルハーフ米BioLabs社創業者・CEOのコメント
アッヴィ・ジャパン・イノベーション・アワードにご応募いただいた研究内容の質の高さに大変感激している。BioLabsとアッヴィは長年にわたり、さまざまな地域で連携してきたが、今回このコラボレーションを日本にも拡大できたことをとてもうれしく思う。
本アワードを機に、受賞者の皆様をBioLabsのコミュニティにお迎えし、今後もアッヴィとのパートナーシップの下、グローバルな創薬エコシステムのさらなる発展に貢献していけることを心より楽しみにしている。