
ギリアドは、CAR T(カーティ)細胞療法におけるチーム医療を描く ドキュメンタリー動画を制作した。
同動画は、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫など血液がんの標準治療のひとつで、国内で患者の高いアンメットニーズがあるCAR T細胞療法の啓発を目的としたもの。CAR T細胞療法に関わる医療従事者と患者のストーリーをまとめたドキュメンタリー動画3本が制作された。
CAR T細胞療法は、患者自身のT細胞(白血球の一種)を取り出し、特定の血液がんに対する免疫機能を改変して体内に戻す個別化された免疫療法である。その工程から、病院内外のチーム医療が必須の治療法だ。
同動画では、北海道大学病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、岡山大学病院でCAR T細胞療法に関わる医療従事者の努力や患者への熱い思い、実際にCAR T細胞療法を受けた患者の願い、また患者を大学病院へ紹介する主治医のCAR T細胞療法への期待などがまとめられている。動画概要は、次の通り。
◆北海道大学病院編
タイトル: ~地域医療連携で迅速に患者さんのもとへ~
ワンチームで取り組むCAR T細胞療法
動画URL:https://vimeo.com/1108978984/fc6ef3fc0a
◆順天堂大学医学部附属順天堂医院編
タイトル: ~日本の患者さんにも届けたい~
強い思いで始めたCAR T細胞療法
動画URL:https://vimeo.com/1108980309/5d4dc6f4ce
◆岡山大学病院編
タイトル: CAR T細胞療法 ~ゼロからの立ち上げ~
CAR T細胞療法を必要な患者さんのもとに
動画URL:https://vimeo.com/1108981230/2573750e79
◆主な登場人物
・CAR T細胞療法の認定施設の医療従事者
血液内科医師、検査部医師・技師、アフェレーシスナース、病棟医師・看護師・技師、ICU医師・看護師、耳鼻科医師、薬剤師など
・患者をCAR T細胞療法の認定施設へ紹介する医師
・患者
◆ブライスティング ギリアド代表取締役社長のコメント
本動画は、血液がん患者さんのアンメットニーズに応えるため、患者さん、医療従事者の方々とのコラボレーションにより制作することができた。動画を通じて、CAR T細胞療法に対してより多くの人々の理解が深まり、さらに必要とする患者さんがCAR T細胞療法を享受できるようになることを願っている。
【出演医師からのコメント】
◆豊嶋崇徳氏(北海道大学大学院医学研究院 血液内科学教室 卓越教授)
CAR T細胞療法はなかなか救えなかった患者さんを救える可能性がある治療方法で、また患者さんが社会復帰できる可能性をも秘めている。多くの人的リソースを要する治療のため、内外の環境整備がさらに進むことで、より多くの適切な患者さんに提示できるようになるだろう。
◆安藤純氏(順天堂大学大学院 医学研究科 細胞療法・輸血学 / 血液内科学 教授)
2010年から2013年の米国留学時にCAR T細胞療法で患者さんが元気になる姿を目の当たりにして、日本でも開始したいと思い、院内外の関係各所と調整し続けたことで、現在では安定的に患者さんにCAR T細胞療法を提供できるようになった。本動画を通じて、CAR T細胞療法への理解が進み、より多くの必要とする患者さんに届くようになることを期待している。
◆前田嘉信氏(岡山大学学術研究院医歯薬学域 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)
CAR T細胞療法はこれまでの治療とは異なる治療法で、導入に際し、立ち上げ時から現在まで、数多くの苦労があったが、現場の医療従事者の熱い思いに支えられ、今では高い水準を保ちながら患者さんに提供できるようになった。
本動画により、CAR T細胞療法に対する理解が医療従事者においても、患者さんにおいても進むことを願っている。