オール薬剤師代表の本田あきこ参院選候補をしっかり支援 大阪府薬乾会長

乾氏

 大阪府薬剤師会は11日、定例記者会見を開催し、乾英夫会長が7月20日に投開票される参議院選挙について言及。「本田あきこ候補の再選に向けて熱くなっている」とした上で、「自民党は少数与党で非常に厳しい。我々としては、オール薬剤師の代表として本田あきこ候補をしっかりと応援していく」と強い決意を示した。
 伊藤憲一郎副会長は、3年ぶりに黒字化した大阪府薬の収支決算の主なプラス要因として、「会館東側の駐車場の時間貸し」、「院外処方箋FAXコーナーの勤務時間等の削減」、「府薬会館内への大阪府薬剤師国保の入居」などを挙げ、「今後は、会費値上げも検討しながら赤字を出さないようにして事業計画を遂行していく」考えを強調した。
 また、パブリックコメントして大阪府薬が国に提出した「選定療養として導入すべき事例等」の提案・意見も紹介。
 選定療養の見直しに関する意見として、「選定療養制度は、医薬品の安定供給がなされてから行うべき」や、「ヒルロイドローションは、先発品と後発品で用量が違うため、医師への疑似紹介を必要とするケースがある」、「アムロジンとアムロピジンのように、先発品と後発品の薬価が殆ど同じであっても、薬価差以上の選定療養が算出される」事例などが提出された。

 本田あきこ氏の再選を目指す参議院選挙では、本田候補の選挙カーが、全国において北経由(1号車)と南経由(2号車)の2台で活動。16日には2号車が兵庫県から大阪府入りする。16日は19時半から大阪府薬会館で本田あきこ決起大会を開催する。同決起大会には本田候補も参加し、「必ず2期目の当選を成し遂げ、現場の声をしっかりと国に届ける」決意表明を行う予定だ。
 翌17日は、8時から府薬会館で出発式を行い、ケーエスケーの朝礼に参加後、道修町の少彦名神社前で標旗を掲げ、腕章を付けて選挙ビラを配布する。その後、南海なんば駅周辺で道修町と同様の活動を行い、12時半に堺市薬剤師会を訪問。午後は、南海高野線、南海本線の主要駅で街宣活動を展開し、18時に和歌山に引き継ぐスケジュールになっている。
 本田氏が出馬した前回の参議院選では、自民党の比例当選者は19名で、本田候補は15万9596票を獲得し14位で当選した。そのうち、大阪府での獲得票数は5687票。
 乾氏は、「今後の地域医療における薬局の活躍・活動をしっかりと国に評価して貰うには、国会に現場の声を届けることが不可欠である。そのためには本田あきこ参議院議員に必ず再選して貰わねばならない」と重ねて強調。その上で、「超重点地区の大阪では8000票にどれだけ上積みできるかが勝負になる。全国で20万票以上を得票し、本田候補を再度国会に送り出す」と力強く語った。
 大阪府薬の2024年度収支決算額は、経常収益8億3107万3060円、経常費用7億9424万6885円で、3682万6175円の黒字となった。収支決算の黒字は3年ぶりで、2022年度、2023年度は、大阪府・市からの同会試験センターへの水質検査業務依頼が無くなり、国立循環器病センターの移転に伴う会営吹田薬局の閉鎖などの影響を受け赤字転落した。
 2024年度は、「本館東側駐車場の時間貸し」、「院外処方箋FAXコーナーの勤務時間等の削減による人件費の減少」、「府薬会館内への大阪府薬剤師国保の入居」などのプラス要因が寄与して黒字転換した。
 伊藤氏は、「今年度は、吹田会営薬局の跡活用として宗教法人チャーチオブクライストニュージーランド日本大阪協会と10年間の定期建物賃貸借契約を締結した」とさらなるプラス要因を紹介。その上で、「消費税率が10%になったときも会費を上げずにやってきた。今後は、物価高騰による会費の値上げも考慮しながら、赤字を出さずに会務を運営していきたい」と述べた。
 選定療養に関して大阪府薬が国に提出したパブリックコメントでは、「先発品と後発品の薬価が殆ど同じであっても、薬価差以上の選定療養が算出される」具体例として、アムロジンとアムロジピンが挙げられた。
 羽尻昌功常務理事は、「両剤の薬価差は、1円未満に過ぎないが、0.1円でも高ければ請求時は1点10円として計算するため、30日で300円プラス消費税の選定療養が発生する」と説明し、「薬価は殆ど変わらないのに、薬価差以上の負担を患者さんに課している。こうした矛盾を報告した」と語った。

左から山岡氏、乾氏、伊藤氏、羽尻氏


 

タイトルとURLをコピーしました