尋常性乾癬等治療薬「ルミセフ」皮下注ペン製剤 国内製造販売承認取得 協和キリン

 協和キリンは26日、ルミセフ(一般名:ブロダルマブ、遺伝子組換え)について、「ルミセフ皮下注210mgペン」の剤形追加に関する国内製造販売承認を25日に取得したと発表した。
 同剤は、「ルミセフ皮下注 210mg シリンジ」として 2016年7月に国内製造販売承認を取得し、2017 年 9月より在宅自己投与が可能な薬剤になっている。今回、承認された「ルミセフ皮下注210mgペン」は、「ルミセフ皮下注 210mg シリンジ」と同一組成の薬液を自動的に注入するペン型の注射剤で、キャップを外して皮膚に押し当てるだけで注射が完了するため、操作が簡便である。
 また、投与する際に注射針が見えない設計となっているため、患者の不安が軽減される可能性があることに加え、投与後は針カバーがロックするため針刺し事故の防止も期待できる。こうした利点により、在宅自己投与が必要な患者にとって、自己投与における安全性と利便性の向上が想定される。
 同剤は、インターロイキン(IL)-17受容体Aに対するヒト型抗体で、IL-17受容体Aに結合することにより IL-17A、IL-17A/F、IL-17Fに加え、表皮細胞由来のIL-17C等の炎症性サイトカインの機能を幅広く阻害する。
 2016年7月に既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として承認され、2020年11月に既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、2023 年 8 月に既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症を適応症として追加する承認を取得しており、これらの疾患を対象に承認されている唯一の抗 IL-17 受容体抗体である。
 また、臨床試験での速やかな効果発現や長期の安全性、実臨床下での患者報告アウトカム(PRO)への影響などが示されている。

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