さらなる成長見込める海外市場での拡大目指す キャリアキックオフセッションで田辺三菱製薬辻村社長

 田辺三菱製薬は1日、キャリアキックオフセッション(入社式)を開催し、辻村明広社長が祝辞を述べた。祝辞内容は次の通り。

 新入社員の皆さん、田辺三菱製薬グループに入社されることを心から歓迎したい。新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思う。製薬業界は、医薬品を通じて患者さん・そのご家族の人生をより良いものにすることができる素晴らしい業界である。これからの新たなソリューション、つまり「希望ある選択肢」の提供のために、ぜひ皆さんの力を存分に発揮して頂きたい。
 まず、皆さんが入社を楽しみにされている中で、2月に発表された「三菱ケミカルグループ(MCG)からBain Capital社への株主変更」のニュースには驚いたと思う。この株主変更はMCGの株主総会での承認や必要なクリアランス・許認可等の取得が完了することを前提に進められる。
 今回の株主変更で新たなオーナーとなるBain Capital社は、豊富な資金力とネットワーク、そしてヘルスケアに関する専門知識を有している会社である。これからはBain Capital社と共に当社の発展に向けて歩んでいくが、株主が変更となっても、会社のめざす方向性・皆さんのやるべきことは変わらない。安心して田辺三菱製薬(MTPC)グループの一員として日々の業務に臨んで頂きたい。
 さて、世界の医薬品市場は今後も継続して成長すると考えられているが、日本国内は大きな成長が見込めない予測となっている。一方でMTPCグループの売上収益を見ると、国内売上が70%以上を占めている。
 我々が飛躍を遂げるためには、この国内の事業基盤を維持・強化しながら、更なる成長が見込める海外市場での拡大をめざしていく必要がある。
 そのために、我々が直近で解決すべき課題と考えているのは、「パイプライン強化」「グローバルと日本での製品価値最大化」だ。この課題を解決していくことが、MTPCグループの存在意義でもあるMISSION「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」の実現にも繋がる。皆さんが日々の業務に取り組む際は、ぜひこのMISSIONを意識して頂きたい。
 医薬品のその先には一人ひとりの患者さんが待っていて、私たちが届ける製品を信頼し、「病気を治したい」という願いを託してくれておられる。
 製薬会社はこの信頼に応えるために、医薬品の品質保証・安定供給を担保する責任と義務がある。患者さんや社会からの期待に応えられるように、グループ一丸となって責任を果たしていこう。
 また、コンプライアンスは企業活動の根幹であり、収益確保や事業基盤の強化も、コンプライアンスを遵守することで初めて成り立つことをしっかりと認識して頂きたい。
 コンプライアンス=法令遵守というイメージがあるかもしれないが、生命関連企業であるMTPCグループでは倫理観も求められる。業務の中でおかしいと思うこと・疑問を感じることがあれば、ぜひ臆せずに声を挙げて頂きたい。
 この2025年度は皆さんの社会人としての門出であると共に、MTPCグループも新たな世界に飛び出す、非常に重要な年である。若い皆さんの力は会社を推し進めていくのに不可欠だ。まずは、自身の業務に真摯に向き合って、一日でも早く先輩に追いつき、追い越すくらいの情熱をもって業務に取り組んで頂きたい。
 また、自社や自分の周りのことだけでなく、広く世の中や他社にも目を向けて、自身の立ち位置を客観的に見定めることを忘れないでほしい。悩みごと、わからないことは必ず出てくる。その時は決して一人で抱え込むことなく、いつでも周囲の仲間、先輩や上司に相談して頂きたい。
 あらためて、MTPCグループは皆さんの入社を心から歓迎する。皆さんのグループの一員としてのこれからの活躍を期待している。
 

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