一般市民に薬局・薬剤師職能を理解して貰えるアピールの重要性強調 大阪府薬代議員会

乾氏

 大阪府薬剤師会は22日、同会館で第24回臨時総会、第149回通常代議員会を開催し、2025年度事業計画および歳入歳出予算を承諾した。また、総会・代議員会のあいさつの中で乾英夫会長は「地域の医薬品供給拠点である薬局の情報提供、一元管理、継続管理などの職能や電子処方箋対応のメリットを一般市民に理解して貰える施策の重要性」を訴えかけた。
 乾氏は、3月6日の参院予算委員会で日本維新の会の猪瀬直樹参議院議員が、「働き手世代の保険料引き下げを目的とした医療費4兆円削減のための施策の一つとして、調剤報酬の中の薬学管理料を下げる」提言をしたことに言及。
 「分業率が大阪で72%、全国で80%を超えた今になって、薬剤師が尽力すべき対面業務の根幹となる薬学管理料引き下げを発言されたのは非常に残念である」と明言した。
 その上で、「地域の医薬品供給拠点である薬局の情報提供、一元管理、継続管理などの職能や、70数%の薬局が可能とする電子処方箋対応のメリットをアピ―ルし、一般市民に理解して貰える施策を推進していく」重要性を強調。さらに、「7月の参院挙で我々の代表である本田あきこ議員を再選させなけらばならない」と訴えかけた。
 また、吹田会営薬局(大阪府吹田市青山台3-52-1)の跡活用については、乾氏から「2月14日に宗教法人チャーチオブクライストニュージーランド日本大阪協会と10年間の定期建物賃貸借契約を締結した」ことが報告された。
 賃貸料は月137万5000円で年間1650万円。大阪府薬では2025年度賃貸料収益を3815万円と見込んでおり、主に府薬会館隣接の駐車場と今回の吹田薬局賃貸料がその財源となっている。
大阪府薬の2025年度歳入歳出予算額は、経常収益8億4400万7000円、経常費用8億0714万0000円で、収支差益の3686万7000円は一般正味財産より補填する。主な2025年度事業計画は次の通り。
 ◆薬局業務に関わるDX化対応への支援◆大阪府薬生涯研修制度の円滑な運用◆病院・薬局実務実習近畿地区調整機構との連携◆重篤な副作用を未然に防止するための対応と府民への啓発◆医薬品乱用・依存症対策(オーバードーズを含む)への対応◆地域フォーミュラリの取組への支援◆災害時における薬剤師活動および医薬品供給体制の検討◆ワクチン接種への対応◆マイナ保険証の推進◆医療情報の電子化に向けたICT化の推進◆大阪府薬剤師会認定かかりつけ薬局制度の推進◆地域包括ケアシステムへのかかりつけ薬剤師・薬局参画のための地域薬剤師会への支援◆リフィル処方箋への対応◆緊急避妊薬販売に係る環境整備及び販売調査事業への協力◆後発医薬品・バイオシミラーの信頼性向上とさらなる使用促進への対応ーなど。また、新規事業として、「大阪薬剤師協同組合(薬局運営・事業承継支援・薬剤師登録派遣等)との連携」が追加された。

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