小野薬品は23日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、米国FDAが切除不能な肝細胞がん(HCC)のファーストライン治療薬としての申請を受理したと発表した。提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が21日に公表したもの。FDAは、処方箋薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく審査終了の目標期日を2025年4月21日に設定した。
同申請は、P3試験(CheckMate -9DW試験)の結果に基づいている。同試験において、オプジーボとヤーボイの併用療法は、治験担当医師が選択したレンバチニブまたはソラフェニブと比較して、全生存期間(OS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
同併用療法は、進行HCC患者のセカンドライン治療薬として確立されており、今回の結果により、今後、本併用療法がファーストライン治療における新たな治療選択肢となる可能性が示唆されている。
オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたデータと一貫しており、確立されたプロトコルによって管理可能であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。
これらの結果は、2024年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表された。
◆Dana Walker BMSバイスプレジデント兼消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者(M.D.、M.S.C.E.)のコメント
HCCは、肝がんの中で最も一般的な型であり、多くの場合、診断されたときにはすでに手術の選択肢がない。米国では、HCCと診断される患者さんの数が過去10年間で増加しており、新しい治療選択肢が早急に必要とされている。
オプジーボとヤーボイによる併用療法は、既存の他の治療選択肢と比較して、良好な生存ベネフィットを示した。患者さんに新たなファーストライン治療選択肢をお届けできるよう、本申請についてFDAと協働していく。