抗体誘導ペプチドの次世代製剤技術研究 サル等を用いた後期フェーズ研究開始 ファンペップ

ファンペップは21日、抗体誘導ペプチドの次世代製剤技術研究として、サル等を用いた動物試験による後期フェーズの研究を開始したと発表した。
 後期フェーズの研究を開始は、POP BIO(本社:米国ニューヨーク州)の新規リポソーム製剤技術(SNAPプラットフォーム技術)の検討を行い、マウスを用いた動物試験による初期フェーズの研究で事前に設定したクライテリアを達成したことによるもの。
 抗体誘導ペプチドは、患者の体内で標的タンパク質に対する抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチド治療ワクチンである。ファンペップは、機能性ペプチド「AJP001」を強みとする抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術を活用して様々な標的タンパク質に対する抗体誘導ペプチドの候補化合物を創出することにより研究開発パイプラインの強化を図っている。
 また、新規候補化合物の探索研究においては、強力な抗体産生を誘導する様々な次世代製剤技術の研究にも取り組んでいる。
 SNAP(Spontaneous Nanoliposome Antigen Particleization)プラットフォーム技術は、ペプチドワクチン等に対する強力な抗体産生(免疫応答)を誘導するために設計されたワクチンアジュバントとして機能するPOP BIO 独自のリポソームベースのシステムである。
 また、同システムは製造プロセスの簡便性にも特長があり、一般的に用いられている免疫原性担体(キャリアタンパク質)やウイルス様粒子(virus-like particles)で課題となっている手間のかかる製造プロセスの問題、さらに非特異的抗体産生の問題の解決が期待される。(SNAP プラットフォーム技術: https://www.pop.bio/vaccines/)
 ファンペップは、抗体誘導ペプチドの次世代製剤技術研究の取組みにおいて、POP BIO の SNAP プラットフォーム技術を用いた研究を行い、初期フェーズのマウスを用いた動物試験において事前に設定したクライテリア(抗体産生及び中和活性)を達成した。これに伴い、後期フェーズの研究(同製剤の最適化研究及びサル等を用いた試験)を開始した。
 なお、同件によるファンペップグループの2024年12月期業績への影響は軽微である。

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