アステラス製薬は2日、経口アンドロゲン受容体阻害剤「XTANDI」(一般名:エンザルタミド)について、中国国家薬品監督管理局(NMPA)の医薬品評価センター(CDE)より転移性ホルモン感受性前立腺がんの適応追加承認を取得したと発表した。
同承認取得は、グローバルで実施したP3相ARCHES試験、およびChina ARCHES試験の結果に基づくもの。China ARCHES試験は、グローバルで実施したARCHES試験のブリッジング試験であり、代替エンドポイントとして前立腺特異抗原(Prostate Specific Antigen:PSA)増悪までの時間を使用した。
China ARCHES試験では、中国本土のmHSPCの患者180人が登録され、エンザルタミド+アンドロゲン除去療法(ADT)群(エンザルタミド群)、プラセボ+ADT群(プラセボ群)のいずれかに無作為に割り付けられた。
主要評価項目においてエンザルタミド群は、プラセボ群と比較して、PSA増悪のリスクを87%低減し、統計学的に有意な改善が認められました(ハザード比=0.130、[95%信頼区間:0.076,0.222]、p<0.0001)。
また、副次的評価項目も達成し、画像診断による無増悪生存期間(radiographic Progression-Free Survival:rPFS)、去勢抵抗性を示すまでにかかる時間(Time To Castration Resistance:TTCR)、およびPSAが検出されない患者の割合の増加が認められた。
この結果は、グローバルで実施したP3相ARCHESの結果と同様であった。また、今回のChina ARCHES試験におけるエンザルタミドの安全性は、既知の安全性プロファイルと同様であった。 これらの結果を踏まえた今回の追加適応は、より早期でのXTANDIの使用を支持している。
なお、同件によるアステラス製薬の業績への影響は、通期(2025年3月期)連結業績予想に織り込み済みである。