9期連続増収、6期連続増益の過去最高業績 小野薬品

 小野薬品の2024年3月期連結業績は、売上収益5026億7200万円(対前年比12.4%増)、営業利益1599億3500万円(12.7%増)、税引前利益1637憶3400万円(14.1%増)、当期利益1280億4000万円(13.4%増)となり、9期連続増収、営業利益、当期利益は6期連続増益で、いずれも過去最高の業績となった。
 売上収益は、抗がん剤「オプジーボ」(売上高1455億円、対前年比2.2%増)糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病治療薬「フォシーガ」(761億円、対前年比34.7%増)の大幅な増加や、ブリストルマイヤーズスクイブ、メルクなどからのロイヤリティ収入(オプジーボ979億円、9.3%増、キイトルーダ530億円17.4%増)の増加に加え、アストラゼネカとの特許関連訴訟の和解に伴う一時金収入170億円を計上したことで過去最高売上を更新した。
 研究開発費は、前期比168億円増の1122億円となった。研究費と開発費の比率は、4対6。
 2024年度の通期業績予想は、売上収益4500億円(対前年比10.5%減)、営業利益1220億円(23.7%減)、税引前利益1230億円(24.9%減)、当期利益910億円(28.9%減)。
 売上収益は、オプジーボが供連れルールによる薬価引き下げ(15%ダウン)の影響を受けて前期比205億円減の1250億円、フォシーガが前期比69億円増の830億円を予測。
 また、メルクやロシュから受け取るロイヤリティの料率が約6割減少し、対前年比370億円の減収に加え、前期に計上したアストラゼネカとの特許関連訴訟の和解に伴う一時金収入170億円の反動もあり、売上収益は前期比527億円の減収となる見込みだ。
 研究開発費は、前期比2億円減の1120億円、販売費および一般管理費は前期比3億円減少の1000億円を想定している。
 

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