奥澤宏幸社長が2024年度入社式で挨拶 第一三共

 第一三共の奥澤宏幸代表取締役社長は1日、同日開催された2024年度入社式で新入社員に向けてメッセージを送った。挨拶の内容は、次の通り。
 本日、皆さんを私たちの仲間としてお迎え出来ることを心から嬉しく思う。第一三共グループのパーパスは、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことだ。
 皆さんは、これから仕事をしていくうえで、多くの困難に直面し、悩むことだろう。その時は、このパーパスに立ち戻って頂きたい。パーパスは、私たちに、第一三共グループの一員であるという誇りと、自信を与え続けてくれる。皆さんもぜひ、それぞれ配属される職場で、このパーパスの実現に向けて邁進して頂きたい。
 このパーパスを実現するうえで、私たちの強みとなるのが 「サイエンス&テクノロジー」 である。私たちは120年以上にわたり、常に最先端の「サイエンス&テクノロジー」を育み、駆使して、多くの患者さんに支持される製品を世に送り出してきた。
 「サイエンス。それは、希望。」という当社の企業ブランディングに思いを込めた通り、これからも、薬を待つ一人でも多くの患者さんに、革新的な医薬品という、希望を届けて行こう。
 第一三共グループの第5期中期経営計画は、グローバル製品であるリクシアナに加え、現在の最重点製品であるエンハーツの急成長に牽引されて、現在、順調に進捗している。
 2025年度に達成すべき計数目標については、売上収益は、当初の目標「1兆6000億円」に対して「2兆円」。そのうち、がん領域の売上収益は、当初の目標「6000 億円」に対して、「9000億円以上」と、目標を大幅に上回る見通しである。
 第5期中計の初年度にあたる2021年度は、売上収益は1兆0499億円であったので、これが2025年度に「2兆円」になるということは、わずか5年の間に、当社の事業規模が2倍になるという猛烈なスピードで、会社が成長していくことを意味している。
 急成長を遂げた2025年には、私たち第一三共は、がん領域において、世界のトップ10企業に名を連ねることになる。そのような私たちが パーパス」を実現し続けるために、2030 年ビジョンとして「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」という
姿を描いている。
 私は今、2030年ビジョンの実現に向けて、多様なデータとデジタル技術を活用し、一人ひとりに寄り添った最適なサービスを提供する「HaaS」、すなわちHealthcare as a Service のあり方について、真剣に考えている。世界中の人々の健康促進、予防、治療、予後ケアにわたるトータルケア エコシステムの中で、第一三共が果たすべき役割は何か、一緒に考えて行こう。
昨今、エンハーツをはじめとするグローバル製品の成功と、私たちの強みである 「サイエンス&テクノロジー」 に関心を寄せて、世界中から優秀な人材が集まるようになった。
 だが、その一方で、性別も、国籍も、言語も、考え方も価値観も異なる多様な人々が、同じ目標に向かって力を合わせ、成果を上げていくことは容易ではない。
 そこで、私たちの拠り所となるのが「One DS Culture」である。これは、第一三共グループの全ての社員が、世界中でさまざまな課題に取り組みながら、いきいきと働くことができる企業文化のあり方を、分かりやすく、言葉で表したものだ。
 当社グループの一員となった皆さんは、世界のどこにいても、この企業文化のもとで行動して頂きたい
 私が日頃大事にしている言葉に、「アカウンタブル マインドセット」という言葉がある。これは、現状を打破し、求める結果を達成するまで、自分自身も目の前にある問題の一部である、その当事者である、と考え、主体的に行動しようとする意識のことだ。ぜひ、こうしたマインドセットを以って、それぞれの業務に取り組んで頂きたい。
 そして、会社にパーパスがあるように、皆さんにもご自身のパーパスがあると思う。それらの重なり合う部分を見出し、仕事を通じて、皆さんお一人お一人の個人的な夢も、実現して頂けたらと願っている。
 私たちの医薬品を待つ、世界中の人々のために、皆さんとともに働けることを心から嬉しく思う。

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